Basic Informations:
- Subject ID:
- #144124
- Subject Name:
- キテルグマ大量発生中
- Registration Date:
- 2015-09-03
- Precaution Level:
- Level 2
Handling Instructions:
案件担当者はイベント#144124に関する証言や記述を収集し、イベント#144124が確認された時期及び場所を記録してください。得られた情報は案件別サーバの専用ディレクトリに暗号化の上保管します。可能であれば、イベント#144124が実際に発生していることを確認してください。これまでのところ、イベント#144124に関連して何らかの事件/事案が発生したという記録は存在しませんが、イベント#144124の性質を鑑みて、当局として今後も観測を続ける必要があると判断しています。
イベント#144124に出現する携帯獣#144124もしくは携帯獣#144124を模した存在(対象#144124と総称)について調査を続けてください。写真や動画の解析結果から、対象#144124は実在する携帯獣#144124と異なる性質を持つと推測されていますが、現段階では仮説の域を出ていません。案件担当者は対象#144124に対して接触を試み、性質についての解明を進めてください。
Subject Details:
案件#144124は、実際に発生しているのかが定かではない異常なイベント(イベント#144124)とそこに登場するある携帯獣(携帯獣#144124)または携帯獣#144124を模した存在(携帯獣#144124を内包する形で対象#144124と総称)、及びそれらに係る一連の案件です。
イベント#144124の存在を当局が把握したのは、2015年8月上旬頃のことです。当局がインターネットサイトに設けているフォームから「キテルグマが都心に集まっている」との通報が寄せられました。通報者は証跡として、携帯獣の「キテルグマ」と見られる存在が都心部の公園に集結している様子を撮影した写真を併せてアップロードしていました。通報を受けた局員が最寄りの支局へ緊急連絡を行い、機動部隊の即時展開を視野に入れた対応体制が確保されましたが、写真が撮影されたと思しき地点にキテルグマらしき存在の姿はありませんでした。市民からのヒアリングでもキテルグマらしき存在についての情報を得ることはできず、二時間後に体制は解除されました。通報者から追加のヒアリングを行おうと局員がコンタクトを試みましたが、発信元を突き止めることはできませんでした。投稿記録からは、現在使われていないIPアドレスからの投稿であったことのみが判明しています。
これと時期を前後して、ソーシャルネットワークサイトのトラフィック監視をしていた局員が「大量のキテルグマが商業施設内を歩き回っている」写真を発見し、当該写真が多くのユーザによって拡散されていることを観測しました。局員は商業施設からほど近い支局へ概要を取りまとめて通報を行いましたが、商業施設内を巡回していた局員からは「キテルグマらしき存在の姿はまったく見当たらない」との報告を受けました。その後当該写真を含む記事が次々に消失し、最終的にトラフィックが計測できなくなるレベルまで情報量が低減しました。
以上の2事案が同時に発生した状況を鑑み、前者の対応に当たった局員によって案件の立ち上げが提起され、翌日裁定委員会は立ち上げを承認しました。
イベント#144124は、公園や商業施設、或いはバスターミナルなどの人の往来が多い場所において、携帯獣の「キテルグマ」らしき存在(対象#144124)が大量に(最少のケースで21体)集合した様子が観測される事象です。得られた証跡からは、対象#144124は通りがかった市民と握手をしている様子や、列を形成して歩いている様子などが確認されています。これまでのところ、対象#144124が市民や携帯獣に危害を加えるような様子は確認されていません。また近隣のポケモンセンターや警察当局への照会においても、対象#144124に危害を加えられたという通報が寄せられた事例は確認されていません。
イベント#144124の特徴として、イベント#144124を実際に視認/目撃したという事例が確認されていない点が挙げられます。イベント#144124はインターネットサイトへの写真または動画のアップロードという形でのみ顕在化し、直接確認された事例は存在しません。また、一度写真や画像がアップロードされると、無数の自動化されたアカウントによりそれらが広範囲に渡って拡散されるという追加の事象が確認されています。これまでのところ、大本の写真または動画をアップロードしたアカウントの追跡はすべて失敗に終わっており、源流を突き止めることはできていません。
以下は、過去に確認された、または後の検証でイベント#144124と認められた実例の抜粋です:
- イベント#144124-1:
- 2015-08-10発生。カントー地方タマムシシティ東部の公園に出現、多くの市民と交流している様子を撮影した写真がソーシャルネットワークサイト「Twitter」にアップロードされた。撮影された写真には少なくとも27体の対象#144124が存在している。写真に映り込んでいた市民のうち数名は実在し、当局のヒアリングにも応じたものの、当該時間帯にキテルグマまたはそれらに類するポケモンと接触した事実はないことが確認された。
- イベント#144124-2:
- 2015-08-10発生。カントー地方クチバシティ南部の商業施設内に出現。市民が両脇に並んで道を作り、その中央を計34体の対象#144124が整列して歩いている様子が撮影されている。写真はソーシャルネットワークサイト「Instagram」にアップロードされたが、当該アカウントは写真のアップロードから二時間後に消失。それ以前のポストも確認されていない。このことから、イベント#144124の情報を拡散することのみを目的としたアカウントであると推定されている。
- イベント#144124-3:
- 2014-12-24発生。ホウエン地方キンセツシティの商業施設に出現。サンタクロースまたは携帯獣の「デリバード」のいずれかを模した風貌の対象#144124が、市民に詳細不明の箱を手渡している様子が動画で撮影されている。案件立ち上げに伴う過去事例の検証過程でイベント#144124に分類されたもの。動画投稿者へのコンタクトは失敗。動画に撮影されていた市民にヒアリングを試みたが、イベント#144124-1でのヒアリング結果と同様、当該時間帯にキテルグマまたはそれらに類するポケモンと接触した事実はないことが確認された。
イベント#144124については動画または写真でその存在が確認されるのみで、実際に発生している事象なのかは判断が分かれています。現在の案件対応方針は、イベント#144124が実際に発生していることを前提として策定されています。
Supplementary Items:
本案件に付帯するアイテムはありません。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体名・事件とは、一切関係ありません。
※でも、あなたがこの物語を読んで心に感じたもの、残ったものがあれば、それは紛れも無い、ノンフィクションなものです。