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めぐり合わせ

作者:さんばし/加藤ブドウ糖液糖さん

北埜とら ☆☆☆☆

 お洒落ですねえ!第一話の内容では結構なんだか分からないので多くは語れないですが、雰囲気や語り口はとても好みでした。失礼ながら個人的に読みやすいという風ではないのですが、読んでいてとても楽しいです、私は読んでいて楽しい文章は大好きです。台詞の雰囲気もハイセンスですごく良いなあ
>「馬鹿言え」と髭面が言った。「寝ながらでも見張りぐらい朝飯前だ、みなさまは」
>「利口で、しかも優等生だ」
>「眼鏡を掛けてら」初老が言った。
>「ママのお腹の中から眼鏡を掛けてんだろうぜ、きっと」髭面が呟いた。
>「"とびきり強いコラッタ"が一匹だ」子供は胸を張った。初老が頭を掻いた。バトル以外の特技を探してみねえとな。
ううん好き。ダウナーでかっこいい。かけあいで話を進めて地の文では最低限のみ描写する書き方もすごく良い雰囲気。淡々と進んでいくところに不気味さや不穏さが感じられて良い。彼らは何者なのか、拾われた子供の目的は、彼らはこれからどうなるのか。幸せな物語にはならないような直感がありますが、怖いもの見たさで興味をそそられます、ぜひ続きを読みたいです。投稿お疲れさまでした!


まーむるもーま

(コメントなし)


音色 ☆☆

海外ドラマ見たいというか、翻訳作品を読んでるみたいな具合でした。会話劇が多い上にロケット団を潰しに来た悪党二人が先んじてぶっ潰していた謎の子供を拾う。ほぉー。
しかし初老と童顔がセットなのでかわりがわりに出てきて同一人物かどうか結びつきづらくて時々混乱しました。髭面の若いのも混乱してしまった。若い童顔と初老の髭面に結びついてします。急にキメラを発生させるな。
飛び切り強いコラッタを連れた名無しの少年(?)もまた興味深い。親がいないそうですが研究者のお父ちゃんも利用されて殺されたのかな。
会話の後に会話がぽこぽこ続くの面白いな。こういう文体好きです。
それぞれの名前もまだ出てこないし、今後の目的がどういう風になるのかとても気になるな。よれよれのロケット団制服はどっかから奪ってきたのかな。いいなー。


スカイブルー ☆☆☆☆

ロケット団を潰しにやってきた男二人と、才気ある謎の子供による物語の幕開け。そこに会話多めの特徴のある文体が噛み合って、渋くてカッコいい空気感が出来上がっていてときめいちゃいました。こういう文章ってそう簡単には書けなくないですか?すごい…。
全体的に登場人物のやり取りが洋画チックというか、パンチの効いたセリフが多くていちいちカッコいいんですよね。他にもライターとか車の表現も好みです。
なんていうか、映画化されたのをシアターで見てみたいな…って気持ちが湧いてくるような作品でした。これを文章で表現してるっていうんだから、とんでもない…好きです。


よしぇ ☆☆☆☆

(コメントなし)


円山翔 ☆☆☆

 最初は誰が誰やらという感じでしたが、よく盤面を整理すれば登場人物たちのやりとりの小気味の良さに惹かれていきました。こう、悪党の話ってのはどうして心躍るんでしょうね。悪党が淡々と金品を分捕る。あくまで淡々と、しかしその淡々とした中にも生き生きとした感情が見て取れるのが素敵です。


浮線綾 ☆☆☆☆

(コメントなし)


逆行 ☆☆

非常に独特な書き方というのが第一印象でした。会話文の後に改行せずに地の文が続くのはかなり珍しい気がします。普段もこういった書き方をなされているのか、この小説にはこれが適していると考えてこうしているのか気になるところです。ハードボイルド系とい言いますか、その手の作品の雰囲気の作り方が上手いなあと思いました。登場人物達の会話のラリーが面白く、楽しく読み進めることができます。タイトルの「めぐり合わせ」というのは髭面と初老と子供の出会いのことなのか、それとも全く別のことなのかも気になります。


ion(ioncrystal) ☆☆

世界観やキャラなど、この世界を見ていたい何かしらの魅力がある?→○

この設定がどう拾われるのか気になって仕方がないようなポップな導線があるか?
→△

主題がこんな捉えどころのないガキなのにハードボイルドものが成立している!!
実質催眠ガス使えるしか確定情報がないのに連れてく悪いおじさん等も豪胆も豪胆ですよ。
いや文の雰囲気作りが凄いですねこれ。
そして全部読み終わった後に戻ってくるとこのタイトルしかねえわと納得。

舞台はなんなのかな、在りし日の親とか孤児院の人とかが連れて行ってくれたのかな


鈴志木 ☆☆☆

スリリングな展開ですが、台詞も説明も遠回り気味で誰が喋っているのか整理しづらいのが気になりました。結局この二人はどんな身分なのでしょう。男の子も含めて謎が多いですね。
この空気感ならばロケット団との緊迫した対決が見られそうで期待大です。


あしゃまん ☆☆

 ハードボイルドな世界観ですね。生まれながらにしてロケット団に属していながら潰したいと願う少年。悪の中からは逃れられないながらも彼がこれから何をなすのか楽しみです。


ミュウト ☆☆☆☆

(コメントなし)


フィッターR ☆☆☆

お話そのものは面白いのですが、特に序盤において台詞が誰のものなのかわかりにくく、読みづらさを感じてしまいました。『男は笑いながら』の部分の『男』は誰なのでしょう?
優等生と初老の映画と舞台のやり取りをしているところが好きです。優等生の育ちのよさがうまく表現できていると思います。


参加者A ☆☆☆☆☆

(コメントなし)


葉穂々 ☆☆☆

淡々とした、映画の様な雰囲気が実に良いです。
コラッタは本当にとびきり強い…のですかね?


森羅 ☆☆

(コメントなし)


はやめ ☆☆☆

かっこいい~!! 端的で感情を交えない文章がハードボイルド。
こういう雰囲気の作品は憧れますね!
ロケット団を襲っていた二人も何らかの組織に属する一員、というよりかは何か利害が一致して連れ立っているように見えました。
ここから話がどう進むのか続きが気になります。


照風めめ ☆☆☆

かなり細かいですが、ガルバリウム「銅」板ではなくガルバリウム「鋼」板が正となります。(ガルバは鋼を基材とする合金になります)住宅系のホームページでは腹立たしいことにガルバリウム銅板とガルバリウム鋼板がごちゃ混ぜに記載されているのでややこしかったかもしれません……。
さて、セリフのやり取りに大きく比重が寄っており、キャラクターに名前が無いため最初は少し戸惑ってしまいましたがテンポよく描かれていてするすると読み進めることが出来ました。
悪党と対峙するのは正義側、というのが割と多い中で悪党に仕掛けに行く悪党というのも面白かったです。
そして研究員の息子が行動は言葉よりも雄弁というようにアジト内を無力化させたり、悪党二人組との会話にも怯まず返していくのはクールだなと思いました。というか映画のくだりも含め教養も素晴らしい……。
彼の目的は不明ですが、いずれその辺りも明らかになっていくのかな、と思い続きが気になりました。

「するすると読み進めれた」と申しましたが、もう少し読みやすくする配慮を頂ければ加点出来たかもしれません。読みにくいと感じてしまったのは以下二点です。
①テキストがぎゅうぎゅうに詰められている。
②誰のセリフか分かりづらい(誰のセリフか明示されていない場合。キャラの口調が近いのが要因と考えます)
わたしは必ず行頭下げをしなければならない、とは思わないのですが、PCやスマートフォンで読まれることを想定して色々対策は出来ると思います。
読みやすさは厳密に定義されるものでもないと思います。
行頭下げや改行といった物理的な対策だけではなく、状況を分かりやすく落とし込むための工夫など、手段は無数にあるので、もしよろしければ検討頂ければと思います。


きとかげ ☆☆

 ダーティな雰囲気に「めぐり合わせ」というタイトルから感じる楽しみな出会いの気配。会話が一々活かしてますね。
>「眼鏡を掛けてら」初老が言った。
>「ママのお腹の中から眼鏡を掛けてんだろうぜ、きっと」髭面が呟いた。
 こういう、口が悪いながらも只の悪口ではない塩梅が好きです。
 ただ、初読時に最初のロケット団を二人がいなすところの立ち回りがちょっと分かりにくかったのが引っかかって★2です。
 雰囲気好きです。


タマゴサンド ☆☆☆

軽妙なテンポでジョークが飛び交う会話がいいですね。
もやがかった夜の寂れた路地裏の情景がはっきりと目に浮かぶくらい、情景描写が上手いなと思いました。


加藤ブドウ糖液糖 (評価スキップ)

(コメントなし)


rairaibou(風) ☆☆

 雰囲気のある作品で、台詞回しも個人的には好みでした。
 ただちょっと読みにくい文章の構成をしている部分があって、そこがすごくもったいないなと思ってしまいました。


586 ☆☆☆☆☆

・一般文芸の棚に置いてある本と見比べても違和感がないくらいこなれた文体で、書かれた方の技量の高さを感じるばかりでした……!
・主人公のロケット団への復讐心が伝わってきます。非合法勢力に加担してでも成し遂げたいという凄みのある「覚悟」が……。
・最後の段落で少し緊張がほぐれているのがいいですね。料理ができる子はいい子と相場が決まっています(相場?)

<コメント>
投稿いただきありがとうございます。今回非常にたくさんのご応募をいただいてありがたい限りなのですが、その中でもこの「めぐり合わせ」は初めて読んだ時から「巧さ」がひときわ輝いているお話だと感じておりました。飾らない文体は裏路地の煤けた空気が伝わってくるようで、シニカルな会話はこの作品の持つ底知れぬ深さが味わえます。こちら、ぜひ連載のうえ完結までもっていってほしいです……!


空色代吉 ☆☆

(コメントなし)


じゅぺっと ☆☆☆

(コメントなし)


雪椿 ☆☆

(コメントなし)


早蕨 ☆☆☆

 めぐり合わせ、というのは少年との出会いの事なのでしょうが、どういう偶然や運命があったのだろう、と読んだ時に思いました。あの”二人”と”少年”が出会うべくして出会った理由がどこにあるのか、そこが気になります。初老と髭面もまたロケット団を潰そう(?)としているのでしょうし、少年もまたロケット団を潰そうとしているので、そこで繋がるのでしょうけれども、ロケット団を潰すという意見の一致以外に何があるんだろうなあと想像します。会うべくして会った理由、そこに物語の根幹があると思うと、わくわくしますね。投稿、お疲れ様です!


島ハブ ☆☆☆☆

ハードボイルド系として導入場面の選び方がいいと思いました。名前を付けないままの描写に徹底したのはかなり難易度が高いと思いますが、きちんとキャラ立ちしていたように思います。


秋桜 ☆☆

すいません【『初老』の『童顔』とそれより若い『髭面』】や【『ガキ』と『若い団員』】が等が読んでて融合しました。雰囲気のある会話が続くので描写ももう少し詳しく書いてくれると好みかなぁと思いました。ロケット団と敵対する勢力の二人(?)が、化学兵器作れそうな子供を拾って、どうなっていくんでしょうか。シマにお手軽に作った爆弾とか持ってカチコミかけたりするんでしょうか。投稿お疲れ様でした。


ジェード ☆☆

ロケット団を潰す組織のお話……ですよね?
おそらく警察みたいな真っ当な正義じゃないタイプの。こういう物語の中では第3勢力みたいな人間の集まり、私も好きですよ。

作中の雰囲気は洋画的で、特徴的なセリフでのやり取りもいくつかある。いいですね〜。
特にお腹にいた頃から眼鏡かけてたんだろ的なセリフが好きです。冒頭のおじさん達の自嘲的なセリフもキャラが立ってるなと。ケンホロウでボールを巻き上げて拘束する様は、実に鮮やかですね。

主人公の底知れなさが、色んな部分から垣間見えますね。優等生、お利口さんと言われてるけど、既に大量の団員を眠らせた後なんだよね……漂う強キャラ感。生い立ちも合わさって、いい意味で人間的に見えない少年ですね。復讐ものらしさがある。
めぐり合わせた彼が、今後この集団に混じってどう作用していくかが楽しみです。
投稿お疲れ様でした。


花鳥風月 ☆☆

(コメントなし)


カイ ☆☆

不思議なめぐり合わせの雰囲気が、ほの暗い中にじっとりと漂うお話でした。
ただ……あまりにも雰囲気感が強すぎるというか、中盤くらいまでその場に誰がいるのか、どんな目的をもってどう動いているのか、ちょっと分かりにくい印象を受けました。


水雲 ☆☆☆☆

(コメントなし)


匿名 ☆☆☆☆

(コメントなし)


オクトノリシゲ ☆☆☆

(コメントなし)


リング ☆☆

なんだろう。話の流れがなんか理解できずにすごく読みにくく感じてしまった。恐らく、ロケット団と、それを潰したい子供。そしてロケット団の団員のふりをして潜入していた手練れの二人だと思うのですが、表現が回りくどいことやセリフを発する人物の多さからか、すごく理解に時間がかかってしまった……感性の問題かもしれませんが、とても読みにくく感じました。ストーリーへの没入が難しかったです。


久方小風夜 ☆☆

この初老と髭面は何者なんだろうなあ。アウトローな存在ではあると思うけど。
眼鏡かけてるだけで利口で優等生認定するおっさんたち……。
”とびきり強いコラッタ”の活躍が気になります。マジで”とびきり強い”のかな。


FOMA(FOMA_ug_px) ☆☆

(コメントなし)


あまよし ☆☆☆☆

(コメントなし)


セコイキング ☆☆☆☆☆

何年言葉を使ったらこんな軽妙な言い回しだけで会話を作れるんだ? 会話文の間に短い地の文が入る感じ、まさに海外のエンタメ文学のようで、個人的には特に読みづらさも感じませんでした。ただ細かいことを言うなら「若い団員」が女性であるという説明があればもっと会話が分かりやすくなったかなと思います。しかしそんなこと気にならないレベルでとにかく会話の軽妙さがとてつもない。「寝ながらでも見張りくらい朝飯前だ、みなさまは」からとんでもない。私みたいな凡人はここに幹部が来たらどんな顔するかくらいの軽口を思いつくのが関の山ですよ。何? 脳をくれよ(唐突な猟奇)軽妙な会話に反してやってることはシビアなのもイイですね。シノギが被るからロケット団を襲っているとのことですが、別の大きい組織の構成員なのか、それとも少人数でやってるやばい集まりなのか。少年の過去も含めて彼らの素性が非常に気になります。どういう人生を歩んできたら「ママのお腹の中から眼鏡を掛けてんだろうぜ、きっと」なんて台詞を吐けるようになるんだ。脳をくれよ(2度目の猟奇)


トビ ☆☆

ロケット団員の茶々も軽妙で面白いし、会話文がしゃれてて好きなんですが、残念ながらとても読みづらく、内容を理解する前にギブアップしてしまいました。読解力が無くてごめんなさい。
投稿、お疲れ様でした。


赤星 ☆☆☆

ダーティーな雰囲気から始まる作品。初老の男性と髭面の男性の、タバコの副流煙がこちらまで漂ってきそうなやりとりや、台詞の後に地の文を続ける手法が海外小説のような趣を感じさせます。最初はこの二人、警察的な立場なのかな? と思いながら読んでいたら普通にヤクザ同士のシノギの削り合いだった。ゴミ袋を漁るお行儀の悪いケンホロウも普段の生育環境を表現してて良い。ロケット団とその敵対組織の二人、そしてロケット団に復讐を誓う子ども……という取り合わせで、長編タイトルが「めぐり合わせ」という穏やかに聞こえる響きなのも、先の展開が読めず気になるところです。


門森 ぬる

(コメントなし)


水のミドリ ☆☆

ハードボイルドな文体で紡がれる、ロケット団に敵対する者どうしのめぐり合わせ。きったねえ路地裏の雰囲気とか、居酒屋のむっとしたにおいやダクトの油のテカり具合まで伝わってくるような臨場感でした。多分カントー舞台なのにケンホロウが活躍するのいいですね。ピジョットじゃないんだ……ロケット団に代わる新勢力の台頭の気配を感じます。
登場人物何人いるのーーー??? 2読目でようやくキャラを掴めました。誰のセリフか慣れるまで判別しづらく、これアニメかボイスドラマか、それこそ会話劇で味わいたかったかも。


天波 八次浪 ☆☆

古い洋画の雰囲気がします。名作の予感。


赤灯路 ☆☆☆☆

(コメントなし)


ポリゴ糖 ☆☆☆

 童顔の初老と若い髭面の二人、シノギが被ると言っていたので、ロケット団に近いやくざ者たちなのだろうと思います。その二人に拾われた形となった子供・ユウですが、ロケット団のアジト?に踏み込んで催眠薬を撒くというなかなか大胆なことをやってますよね。年齢的にいくつなのかは分かりませんが、それほどまでに深い怨恨が彼の中で渦巻いているのだと感じます。基本的に描写がシンプルで映画のワンシーンのようで、とんとんと進んでいくのは特徴的だったと思います。
 ユウは学者の子供で化学の知識がありそうで、第2話以降もそういった知識をベースに活躍し、初老と髭面の二人は腕っぷしでもってそれを実行したりしていく、と想像しました。3人の関係性がどうなるのか、あとは初老と髭面の二人のキャラがどう立っていくのか、見ものだと感じています。
 投稿お疲れ様でした。


農協じゅんの人 ☆☆

ごめんなさい、登場人物の目的がよく見えないのがちょっと読み辛くて、興味を持つに至れませんでした。申し訳ないです……。


若鷹 ☆☆☆

白黒の映画を見ているような雰囲気の中で、ハードボイルドな台詞回し。路地裏のような雰囲気がひしひしと伝わってくる文章でした。ただ、誰がどの台詞を言っているのかが分かりにくくなっているようにも感じました。淡々と進んでいくからこそ作られる雰囲気もあるのですが、難しく思います。ですが、文章から感じ取れる空気は本当に大好きです。


夏十字 ☆☆☆

非常におしゃれですね。しゃがれたジャズやブルースが似合いそうな洋画のワンシーンっぽさを感じました。
シニカルな言い回しの言葉の応酬がたまらなくかっこいいですし、自分には絶対に表現できない世界を見せていただけた気がしました。
自らを悪党と呼ぶ二人組とロケット団との諍いのなか、少年がどのように立ち回るのか。少年はなぜ自分の名前が「わからない」のか。今後が非常に興味深いです。


キノコです。福山雅治ではありません。 (評価スキップ)

複数のロケット団員による会話劇でした。雰囲気的には『パルプ・フィクション』などに似た「ダーク感」と「軽妙さ」を感じました。多分マフィアとかギャング繋がりで連想したのかもしれません。
台詞回し的に、洋画の吹き替えっぽい部分がかなりありますね。相当の映画好きが書いた作品ではないかと推察します。
コロッケやクリスピーチキンのくだりなど、シナリオに大きく関わるような台詞ではないのですが、何気ないところから滲み出るお洒落加減が素晴らしい作品だと思いました。
それだけに、良い意味でグダグダ感のある会話劇をもっと読みたかったと思います。まぁ企画のルールが5000文字以内なので諦めるしかありませんケド。続きがあったら読みたい作品でした。


マの字 ☆☆☆☆

(コメントなし)


りゅうおう ☆☆☆☆

(コメントなし)


小樽ミオ ☆☆☆

セリフの端々から登場人物たちの個性が感じられますね。特に童顔と髭面の二人には老成された凄みが漂っています。並のロケット団員では簡単にいなされて終わってしまうでしょうね。それぞれのセリフが際立っていて内容が濃く、それゆえキャラクターに魂が篭もっているように思いました。「『セリフ+一文』の組み合わせを重ねて物語を進める」「固有名詞を極力使わない」という構成のこだわりが感じられ、それがこの作品に独特の味わいをもたらしており、好きなポイントです。
ただ、率直に申しますと「読みにくい」と感じてしまいました。特に人物関係の把握に手間取り、割り切って後半に進むまでは童顔と髭面をロケット団員だと取り違えてしまいました。「セリフを軸に物語を動かす」「固有名詞を極力使わない」「外見と実年齢が逆転して見える二人の人物」「潜入捜査」などの要素はそれぞれに面白さがある一方、描写が不足すると混乱を生じる、いわば「諸刃の剣」だったかもしれません。最低でも「誰が何をしているのか混乱しない」ような描写の工夫があれば、物語やキャラクターへより深く没入できたかなと感じました。両立が難しい課題だと思いますが、腕のふるい所でもあるように思います。


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