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マイノリティ・オーバーフロー

作者:爽快摩天楼/戯村影木さん

北埜とら ☆☆

 冷静になって考えると道端で出会った見知らぬ人に「ポケモンバトルしよう」って声をかけてすぐバトルできる文化すげぇな……と思うし、買い物袋を提げている人にポケモンバトルを挑むことが結構普通である(子供とは言え非常識そうではないし)文化もすげぇなと思うし、その原作世界で当たり前に書かれているなんかすごい文化のことをマジョリティのなせる圧力みたいな風に書かれているのかな……?と思いました。とはいえ見ず知らずの人が話しかけてきたら >私は毎回、相手に強烈な記憶が残るように、自分自身について語ることを自分に義務付けていた。 のはかなりなんて言うか、かなり……独特というか……! 私がトレーナーだったら、あいさつ代わりのバトルを仕掛けた相手が突然強烈に印象付けようとしてきたら結構ポカンとしそうです。笑
 ドラゴンタイプのエレキッドかあ、研究員である彼女の様子を見る限り何かしらの技でドラゴンタイプになってしまっているというわけでもなさそうだし、生まれついてのドラゴンタイプ? なんかけっこうバトルで使えそう(素人考え)な気もしますが、調子が悪そうだし、電気タイプってでんきぶくろとかコンセントから電気を吸うとか発電所から電気を吸うとか、水みたいに体内に電気を保持して生命維持しているイメージあるので、電気タイプじゃないと色々と機能不全が起きたりしそう。どういう仕組みでドラゴンタイプになってしまっているのか、エレキッドが今後どうなるのか気になりますね。投稿お疲れさまでした!


まーむるもーま ☆☆☆☆

(コメントなし)


音色 ☆☆☆

懇切丁寧に「私はポケモンが好きかどうかわからない」をびしっと説明するお姉さん。絶対白衣でしょ。僕は詳しいんだ。研究員さんなんだろうな。一緒に暮らしてるポケモン、なんなんだろう。
このとつとつした演説、とても好きですね。お姉さん、それは十分なこだわりなんだよな。
そして電気/ドラゴン(?)の可能性がある、あるいはドラゴン単タイプの可能性が浮上したエレキッド君。君はあれか、ホロンのδ種かな。ポケモンカードの方にそういう設定があるんですよね。あれ物凄く好きなのでそれをほうふつとさせる設定に中の人は大喜びしました。元ネタとかそういうの全くの無関係だったらごめんなさい(土下座)
でもなんで衰弱してるんだろうね。群れから追い出されたとか、環境に適応してないとか……ボールに入らないのは誰かに捕獲済みって事なのか、どこかの研究施設から逃げ出してきちゃったとか。いやぁ、どんどん気になりますね。
ちょっとだけ興奮気味のおねーさん、これが運命の出会いだったりするんだろうか。続き、すごい楽しみです。


スカイブルー ☆☆☆☆

研究員まで勤めていて、めちゃくちゃにポケモンに詳しくって。自己分析し、ポケモンに対する愛を持てるように色々努力を重ねて。それでも尚感性の部分で肌に合わず、私ポケモン好きじゃないから、と言い切るお姉さんの理屈っぽさよ。これはわからない人にはわからないでしょうが、そういうものなんですよね…僕もなんとなく気持ちがわかります。
しかしポケモンのタイプの表現の仕方が面白いですね。後半のシーンで登場したエレキッドのように種族そのものが持つ能力というより、自認で変わったりするものなのでしょうか。こういう視点は僕には一切なかったので面白い切り込み方だなあと思いました。


よしぇ ☆☆☆

(コメントなし)


円山翔 ☆☆☆

 この物語の「先生」はすごいなあと思うわけです。
 同調圧力が強いせいで、少数派だけれどそうだと主張できない人って結構いると思っていて。でもちゃんと確固たる自分の意見を持ち、それをためらいなく主張できるというのは、生きていくうえで必要なスキルだなあとしみじみ思います。
 そんな先生が、「ドラゴンタイプのエレキッド」と出会う。電気タイプのエレキッドしか知らない私には、少数派どころかポケモン世界において異質な存在に思えます。似た者同士は惹かれあう、というところなのでしょうか。そもそもなぜ「ドラゴンタイプのエレキッド」が存在しうるのか、これから明かされるであろう真実が気になります。

 余談ですが、「先生」が道中であったトレーナーの少年が、ちゃんと「先生」の意思を尊重してくれる人でよかったなあと思いました。他人の意見などお構いなしに勝負を吹っ掛けてくる人も、中にはいるでしょうから……


浮線綾 ☆☆☆☆

(コメントなし)


逆行

全体的に文章力が高いこともあって、主人公が切羽詰まっている感じが伝わってきます。この世界ではポケモンが好きではない人は少数派なんですかね。たぶん好きではない人も探せばいると思うので、この主人公もそういう人に出会えると良いなあと思いました。ポケモンについて調べに調べたからこそ興味が持てないと断定できる反面、詳しくなってしまったことが徒になってしまうのは辛いですね。エレキッドがドラゴンタイプかもしれないということで、新作のテラスタルを連想しましたがまた違うのかな。


ion(ioncrystal) ☆☆☆

(コメントなし)


鈴志木 ☆☆☆

なんだか神の視点で進むなあという感想です。自分も物書きの端くれなのにうまく表せなくてすみません。ドラゴンタイプのエレキッドという設定はありそうで面白いです。テラスタルの可能性もあるのかな? そうするとマイノリティ云々のテーマからは若干外れそうな気がしなくもないのでナシですかね?


あしゃまん ☆☆☆☆

 ポケモンに愛情を持てない人、というのはたぶんあの世界にもいるだろうし、そういうところへの解像度が高いな、と思います。現実でも恋愛に興味を持てない人がいたりなどありますしね。
 ただ、タイトルにわざわざマイノリティを冠するからには、この出会いがきっかけでポケモンを愛せるマジョリティになるだけではつまらないなと思います。愛せないまま、それでも何かの活路が開けるといいんですけど、どうなるんでしょうかね……気になります。いずれにせよ難しいテーマだと思いました。
 ちなみに、タイプ考察はちゃんとあっていそうです。こちらもいろいろ検討したけど複合タイプ込みでもこの相性はドラゴン抜きには達成できなさそうです。


ミュウト ☆☆☆

(コメントなし)


フィッターR ☆☆☆☆☆

冒頭で語られるこの作品のテーマが、最初から最後まで徹底して一筋に描かれているところに好感が持てます。
現実にも存在するマイノリティの話をつかみに持ってきて、ポケモン世界にもいそうだなと思わせてくれる人間のマイノリティの描写を経て、そしてこの作品独特のポケモンのマイノリティを出すという、段階を踏んだ作品の構造が作中世界に読者をうまく導いてくれているなとも思いました。


参加者A ☆☆☆☆☆

(コメントなし)


葉穂々 ☆☆☆

生まれながらにドラゴンタイプのエレキッドというのは面白いですね!
リージョンフォームでタイプが原種から変わるという実例も有りますし、もしかしたら本当にそのような個体もいるのかもしれません。
ドラゴンエレキッドとの出会いで、どのようにお話が進むのでしょうか。


森羅 ☆☆☆

(コメントなし)


はやめ ☆☆☆

前半部分の独白は、エレキッドと主人公の境遇をある程度マイノリティに置かれたものとして同一視するための前置きなのでしょうか。お話自体は興味を惹かれる内容なので、ポケモンの話だけでも充分伝わる内容だと感じました。


照風めめ ☆☆

オチが面白いですね! タイプ違いのポケモンといえばポケモンカードのδ種を彷彿とします。
人によっていろんな呪いの言葉がありますが、人とポケモンが共存する世界でポケモンに距離を置いている人間においては冒頭の少年の最後の言葉が刺さるかもしれませんね。
本文中にもあるとおり、主人公も或いはいいパートナーに出会うよう努力はしてきているのですが、その過程を出会ったばかりの少年が知る由もない訳で。
エレキッドとの出会いが主人公に何をもたらすのか、今後が気になります。
あと、主人公の話をちゃんと聞いていたであろう前半の少年がめっちゃいい子と思います。

主人公の論理が個人的にはあまりしっくり来ませんでした。まあ、冒頭の少年よろしくいろんな人がいるんだなあで済ましてしまえばそれで終わりではあるのですが。
しっくり来なかった点については以下二点です。
①自身をどちらかの性別に当てはめることや自分を定義づけることには違和感を感じているのに、エレキッドを電気タイプ、あるいはドラゴンタイプであると定義することに違和感がない。研究者なのでこの点は多少仕方ないですが、Xジェンダーである主人公とタイプが違うエレキッドが似ている、という着地を選んだ点。(同じ少数者であることは当然理解しますが、共感を飛び越えて似ているまで行くのは納得できませんでした。もう1,2クッションくらいは欲しいです)
②「良いパートナーに出会えるといいね!」を呪いの言葉と感じる割には、「強烈に」自分語りをすることに違和感がない(具体的にどう語っているかは言及されていませんが、10歳も年下の少年が一方的に知らない大人に思想を押し付けられるのは呪いの言葉を上回るトラウマになり得ると思います。ハッキリ言ってこの人の論理は本人にとってのみ都合が良すぎると感じます)
恐らく作者さんはなんらかのマイノリティに対して本作を通じ提言をしたいと考えたのではないかと読み取りましたが、にしては主張が強すぎます。そして上記の通り違和感が強すぎて納得できませんでした。かなり穿ったものの見方ですが、冒頭の少年の「いろんな人がいるんだなあ」については彼はその場しのぎのためにそう言ったのでは? と思わざるを得ません。
たとえば、そういった箇所については二重三重、五重くらいにはオブラートに包んでいただければここまで引っかかることも無いのですが……。字数の制約もあるかと思いますが、センシティブなネタを選ばれた以上は妥協しないで欲しかったです。
上記の点はあくまでわたしの解釈ですので、もしかしたら作者さんの想いと違うところは多分にあるかもしれません。
ですが「強烈に」印象に残らずとも、個人の感想としてこういう人もいるんだな、ふーん、と理解して頂ければ幸いです。


きとかげ ☆☆

 マイノリティである人がマイノリティなタイプのエレキッドと出会う……面白い話でした。ポケモンの世界でポケモンと仲良くないと肩身狭そうだなあ、とは時々思います。
 主人公自身の悩みは「ポケモンに特別を感じられないこと」なのに、一番最初に性別の話が来るので、「あれ、性別の話はどこに?」と感じました。


タマゴサンド ☆☆☆☆

マイノリティを自覚している主人公が、ドラゴンタイプのエレキッドと出会う終わり方がいいですね。
ポケモンが悩みの種であり、距離を置いているからこそ、ポケモンに詳しくなったというのが面白く感じました。


加藤ブドウ糖液糖 ☆☆

(コメントなし)


rairaibou(風) ☆☆

 近年のマイノリティ的議論にポケモンをうまく絡めていると思います。ポケモンのタイプを判断するのにそれぞれのタイプの相性を確かめるのも面白いですね。序盤でうっとなってしまう感じだったのでそこがマイルドだともっとサクサク読めたかもしれません


586 ☆☆

・一般的なタイプとは異なるポケモンがいる、というのはいい着目点だと思います。かつてポケモンカードゲームで類似した設定があったことを思い出しました。
・主人公は成人した女性、関わってくるのはそれより一回り年下の少年たち。この構図は結構好きです。
・惜しむらくは、前半部でこのお話の主題がほぼすべて出終わっているように感じることで、これはもう少し時間を掛けて書いても良かったのではないかな、と思いました。

<コメント>
投稿いただきありがとうございます。マジョリティに対するマイノリティを描いたお話は多々ありますが、本作は「ポケモンのタイプが一般的なものではない」というところに分かりやすさと世界の広がりを感じます。作中でドラゴンタイプと判定されたエレキッドと見つけ出した少年、そして主人公の女性が今後どのような展開を見せるのか気になります。


空色代吉 ☆☆

(コメントなし)


じゅぺっと ☆☆☆

(コメントなし)


雪椿 ☆☆☆

(コメントなし)


早蕨 ☆☆☆

 誤解されたくない主人公が自身について少年に語った後、「そういう人もいるんだぁ」というセリフがあります。作者様自身はどういう意味合いでこのセリフを書かれているんだろうな、と思ったのが第一印象でした。
 その後に続く”また一層、世界に対する解像度を高めていた。”というのは主人公の視点で書かれている文章ですよね。”普通”ではない自分が”普通”である少年に知らない世界を伝え、彼の知見が広まって良かった、という反応に読めます。
 ただ、もう少し先まで読み改めて戻ると「そういう人もいるんだぁ」が、別の意味にも見えて来ます。少年はいささか突っ込み過ぎる子で、彼の動きは主人公の言っている事や彼女の気持ちを、理解できているとは思えないような気がします。解像度が上がったという意味がそこまでの意味を含んでいるとは言えないかもしれませんが、少年は主人公の言っている意味をいまいち理解できておらず、そんな様子を描いた皮肉なんだとも読める気がしました。
 最後に出て来るエレキッドのアイデアは凄く良いなと思います。主人公とエレキッドを重ねて見れば、皮肉にも取れる最初の件も合わせ、エレキッドへの無理解やその後の苦労などが想像出来るお話だなと感じました。投稿、お疲れ様でした!


島ハブ ☆☆☆☆

(コメントなし)


秋桜

投稿お疲れ様でした。ポケモンのタイプを調べる機械や、エレキッドがドラゴンタイプかもしれないなどとても良かったです。ただ、全体の印象として怖さを感じました。あと、女性とエレキッド、似てます?


ジェード ☆☆☆

終盤の引きがめちゃくちゃ好き……!
これって一見は結構難しそうな内容に見えますが、中身はかなり王道で、少年マンガの前日譚なんかにありそう。そんなギャップが良いですね。

すんごいクセのある博士のお姉さん……と思いきや、モンスターボールを分けてくれようとした少年を断ってしまったことは罪悪感があるんですね。ここは少しお姉さんの人間味を感じて、好感が持てます。何だかんだ面倒見もいいですよね、彼女。お仕事にはプライドを持っていそうでカッコいい。

少数と少数の出会い!
ドラゴンタイプのエレキッド、バグに近い状態なんですかね。このエレキッドというチョイスも気になります。
ここから彼女にとっての、初めての特別になっていくんですかね〜。それは熱い。全体に渡って、次への布石や広がりを感じる作品でした。
投稿お疲れ様でした。


花鳥風月 ☆☆

(コメントなし)


カイ ☆☆☆

原作ゲームやアニメではほとんど描写されることがありませんが、ポケモンが苦手・嫌いな人って、あの世界には絶対いますよね。こちらで言う「ネコが苦手・嫌いな人」みたいな感覚でしょうか。ポケモンとパートナーになれないマイノリティという題材は、大変ポケモン二次創作らしくて良いと思います。そんなマイノリティ者だからこそポケモンにとても詳しいというキャラクター付も、皮肉が効いてていいですね。

かなり余談ですが、ポケモンのタイプ相性が分かるテスターという機械の発想、めちゃくちゃいいなと思いました。
原作ゲームのクリア後要素のバトル施設では、会ったことのないポケモンでもタイプが分かって、プレイヤーには非常にありがたいシステムだな~と思っていたのですが、あれはこういうテスターが参加者に貸し出されているのかなって……初心者トレーナーがこっそり相手ポケモンに光を当てて確認してる光景を想像し、ちょっと微笑んでしまいました。

世界に作られた枠組みの外に押し出された時に感じる孤独感や疎外感、憤りなどの混ざった複雑な感情を描くのは、大変繊細で技量を要するものだと思います。
ポケモンに馴染めないポケモン研究者×ドラゴンタイプのエレキッドというマイノリティ同士の交流の中で、今後それらがどのようにして描かれていくのか、楽しみです。


水雲 ☆☆☆☆☆

 デリケートな話題を突いてきたなと思いきやまさかのポケモンのタイプ問題。色違いやサイズ違いがあるのですから、タイプや見た目が特殊なポケモンがいたっておかしくないですよね。現にポケモン公式がリージョンフォームだなんてやっていますし。さておきまして、この特殊なエレキッド、ストーリーにどう絡んでくるのか、期待です。


匿名 ☆☆☆☆

(コメントなし)


オクトノリシゲ ☆☆☆

(コメントなし)


リング ☆☆☆

ポケモンのタイプが変わる、というのはあまり珍しいことではなく、テラスタルやタイプを変える技、カードゲームでもΔ種なんてのがいたりもしますから、珍しくともあり得ない話ではないんですね。それと冒頭のマイノリティの話がどう絡むのか注目です。


久方小風夜

話を読めば理解はできるんですが、冒頭の分と「だからポケモンとは距離を置いてる」という言葉が結びつかなくて少し混乱しました。
しかしまあ理屈っぽく自分語りをする主人公もなかなかの強さですが、トレーナーの少年の鬱陶しさも相当ですね。
テラスタル的なものなのか、昔のポケカのδ種みたいなものなのか、はたまたいわゆる改造ポケモンなのか……気になるところです。


FOMA(FOMA_ug_px) ☆☆☆☆☆

(コメントなし)


あまよし ☆☆☆☆

(コメントなし)


セコイキング ☆☆

ポケモン興味がない人もいるだろうなぁという想像自体はできるけど、ここまで論理的に興味がない(論理的に興味がない?)主人公は珍しいと思います。でもこれはポケモン二次創作なのでエレキッドには興味を持ちそう。それとも読者のそういう予測すら「呪い」なのか。マジョリティ的にはポケモンに興味ない人がいても「そういう人もいるんだ」で済ませる話でしかないと思うんですけど、主人公はもっと日頃からポケモンに興味ない人の存在を意識して生きてほしいのかな……。そしてこれは自分の読解力の問題なのかもしれませんが、冒頭の性別の話からどういう理屈で「だからポケモンとは距離を置いている」に繋がったんだろうな……というのは少々考えてしまいました。ポケモンが生物学的な分類のみで性別を決められているから……? そこそんな悩まなくていい所だよって話なら全然問題ないんですが、ここに作者様の伝えたいものがあるとしたら読み取れなくて申し訳ないなと思います。エレキッドはかわいい。


トビ ☆☆☆

まあしかし少年がうっとおしいですね、ナンパ師みたいですね。こんなにも丁寧にポケモンバトルはしないということを説明してあげているのに、やれポケモンを捕まえてみろ、やれバトルしようよって、なんでこんなに食い下がっているんでしょうね…相手にされないと腹いせか知らんけど自分が気持ちよくなるための捨て台詞吐いて去っていくナンパ師も多いですからね…。自分が定義づけされるような単純な人間だって思われたくないと、自分のセオリーを守るためにナンパ師に無駄な時間を使うとは、強い女性ですね。金が欲しいのかって小馬鹿にして追い払う感じもいいですね。
ドラゴンタイプのエレキッドとは面白い。なぜ全快状態なのに瀕死の状態なのでしょう。でんきタイプの器にドラゴンタイプの能力が入っているから? 世界設定も含めていろいろ気になります。
投稿、お疲れ様でした。


赤星 ☆☆☆

ポケモンの世界においてポケモンに対して興味を持てない人種、すこぶる生きにくそうですよね。主人公は今でこそ割り切っているようですが、かつて普通であることに憧れ、でも普通になれなかったからこその今があるというのが若干の息苦しさとともに大人になってしまったリアリティを感じました。不可分がテーマなのかな? と思いつつ、ドラゴンタイプ複合という明らかにマジョリティではないエレキッドとの出会いが主人公をどう変えていくのか、今後の展開も気になるところです。


門森 ぬる ☆☆

(コメントなし)


水のミドリ

『ポケモンという生き物に、特別性を感じられない。』と思っているがかえって研究員になるほどポケモンに取り憑かれている自己矛盾。パートナーを選べなかったまま大人になってしまった主人公は、果たしてこの先の人生で何かを選択できるのでしょうか。バトルを仕掛けてきた少年にも蕩々と語る姿は、教えるというよりむしろ導きの手を求めているようにも思えます。研究職として研究対象に興味を持てない、というのは致命的に不適格な気がしますし、なんでしょう……。作者様はおそらく周囲に同調しないカッコイイ主人公を描きたかったのでしょうが、自分は読んでて真逆の気持ちになりました。なんだかもう可哀想です、やめたげてよぉ!
ポケモンを好きになれない主人公と、電気タイプではないエレキッド。普通ではない者どうしが巡り合って……どうなるんでしょう。5000字通してほぼ自己紹介だったので、この先の展望が見通せないんですよね。そもそも主人公は何がしたい人なのかイマイチ分からん……ポケモンが好きでなくとも生きやすい社会に変えたいのでしょうか。研究の末にパートナーとなるポケモンを見つけたいのか。それとも大切な人から「ポケモンが好きでなくてもいいんだよ」と慰められたい? それすら決まっていないのかなあ。20年以上生きていれば社会と多少なりとも折り合いはつけられると思うんですよね……バトルに誘われるのが嫌なら目と目が合わないようにサングラスをかける、とか、そのくらいは。幼少期から肥大し続ける承認欲求を社会に押し付けるばかりで、こうなりたいという具体的な理想の姿は描けない。いつまで思春期中学生みたいな感覚でいるつもりなんだろ……。マイノリティの自己認識がもう少し進んでくれていたら感情移入しやすかったかも。


天波 八次浪 ☆☆☆

生涯の伴侶となるポケモンが居ることが結婚くらい「常識」になっている社会で、しっくりくる相手がいないことをセクシャルマイノリティに喩える冒頭が秀逸です。そしてポケモンに対して知識と興味はある主人公に、最後にドラゴンタイプのエレキッドという特大の引きを持ってくるのが巧いです。


赤灯路 ☆☆☆

(コメントなし)


ポリゴ糖 ☆☆☆

 特定のポケモンと深い仲になれない主人公。主人公のようなタイプの方が、あくまでも客観的に観察できるという点で、ポケモンの研究者には向いているんじゃないかな、とは思いました。旅の少年にもそのあたり懇々と説明しているあたりも、そういう突き詰めたい職業向きというか。そしてタイプの違う、まさかのドラゴンタイプのエレキッドの登場。タイプを推察する過程が謎解きのようで面白かったです。デルタ種的な個体なのでしょうか。回復装置では全快扱いになってしまうのもそのあたりの違いが作用しているからかな、などと思いました。
 第2話以降、ドラゴンタイプのエレキッドというマイノリティの苦境に彼女らがどう対応していくのか、というところが描かれるのかもしれませんね。
 投稿お疲れ様でした。


農協じゅんの人 ☆☆☆☆

特別な関係に憧れる気持ちを持ち続け、今も見つからない主人公。それでもポケモンを知るために行った努力がこのエピソード内でも報われているのがなんだかいいですね。タイプ診断のシーンはとても好きです。特別な関係性は気付けばそうなっているもの、みたいなところが落としどころでしょうか。このエレキッドがそうなるのか、それとも。続きが気になる作品でした。


若鷹 ☆☆☆

"デルタ種の存在を知らなかった自分は、よくその設定を…!と、驚きでした。
最初に語られた内容がかなりデリケートなものなので、少し構えてしまったところがありました。要はあの世界での「当然」に対する抗議の物語なのだと思います。ポケモンが苦手な人だっている。目が合ってもバトルはしたくないって人もいる。そういったものに対する抗議だからこそ、主人公の主張がとても強くなっているように感じられました。この出会いが。みんなに優しい世界へ繋がっていってほしいなと思います。"


夏十字 ☆☆☆

かなりドライな印象の主人公だと感じました。が、「みんなポケモンを好きであって当然」という周囲の空気や「ポケモンを好きになろうよ」という善意の働きかけは、どうしてもポケモンを好きになれない彼女にとってはプレッシャーや攻撃にしかならないんだと思います。そこに日常的に曝されていたら、そりゃこうなりますよね。そんな彼女がポケモンの研究員になるのも、わたしには必然に思えます。ポケモン世界においてはこういう「マイノリティ」の落とし込み方もあるのだなと感心させられました。
この先、ドラゴンタイプかもしれないエレキッドとの出会いが彼女に何をもたらすのでしょうか。今後が非常に興味深いです。


キノコです。福山雅治ではありません。 (評価スキップ)

個人の考え方がギュッと詰め込まれた作品です。特に物語前半は、非常に興味深いエッセイを読んでいる感覚に近かったかなと思います。
マイノリティな何かを抱える人間の多くは、自分は多数派には混ざれないんだという疎外感を抱えている方が多いと思います。その空虚な疎外感もしっかりと描写されていました。主人公に何かしらの共感を抱く人は多いのではないかと思います。
ポケモン世界にいるからといって、全員がポケモンを愛しているわけではない。本作はそんな当たり前だけど意外と気付かない事実を、ぴしゃりと突きつけてきましたね。
それにしても主人公はかなりの理論派です。感情で動くのではなく、必ず知性で行動するようにしていることが伝わります。
この5000文字以内という文量の中で、主人公のキャラ造形をここまで緻密に描いた作品はかなり少ないと思いました。
だからこそ、主人公という「一人の人間」に対して、私たち読者は多大なる興味を注ぐことが出来ます。
さて、そんな主人公が『常識から外れた存在』に出会ったら何を思うのでしょうか。
ドラゴンタイプかもしれないエレキッド──そんな世紀の発見かもしれない存在は、まさにマイノリティ中のマイノリティです。
ここまで主人公には、ポケモンに対する熱意が感じられませんでした。しかし、最後の最後になって、主人公の溢れ出す興奮が描写されています。終盤になって初めて温度感のある表現が出てきたのも、本作の面白いところだと思いました。
ここから主人公の中に、ポケモンに対する特別な感情が生まれることが期待されますね。


マの字 ☆☆☆☆

(コメントなし)


りゅうおう ☆☆☆

(コメントなし)


小樽ミオ ☆☆☆☆

急展開を迎えるストーリーに興奮も一気に加速しました。「ドラゴンタイプを持つエレキッド」というだけでも気になるのに、第一話はここで終わりという演出。続きが読みたくなりますね。テスターを照射してその光り方でタイプを特定するという手法も初めて見る技術の描写で新鮮でした。
「目と目が合ったらポケモンバトル」というセリフがあるくらいのポケモン世界ですから、ポケモンに関わる職業の主人公が様々な「常識」に苦しめられていることが容易に想像できます。「ポケモンを持っている=バトルをする人」、「ポケモンに関わる職業=ポケモンと仲がいい」、等々……。ポケモン世界の「当たり前」から離れた場所にいる存在に想像を巡らせている点に面白さを感じました。


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