#タイトルをもらってどんな話にするか考える
ホワイティ会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
たぶん記憶を消去したり存在を消去したりする会社の話だと思う #ymny
夕陽に沁み入るブルースを
かつて住んでいた海沿いの町は、子供が消えて大人が消えて、今は老いた者が消えるのを待つばかりとなった。紅く染まった海を眺め、砂浜を歩いていた最中、どこかからギターを鳴らす音が聞こえてくる。音を追って駆けた私の目にしたものは――
精密キカイが出来るまで
交通事故で死んだと思ったクラスの男子が、ひょんなことから戻ってきた。何でも天才科学者の父親に改造されたとかどうとか。そんなぶっ飛んだ話を信じられるか! 事実を突き止めてやるわ! ……てな具合で始まるサイボーグ系ラブコメ。たまにスペクタクル。
絶縁テープ巻き女
思い込みが激しいのも考え物だ。静電気にやられたからって「いつか感電死する!」なんて思わなくたっていいのに、こよりにはそれが分からない。今日もまた、両手を絶縁テープでぐるぐる巻きにしてやってくるに違いない。ああ、どうしたものか……。
深淵にある白
一日一時間。彼女が正気を保っていられる時間。どれだけ傷付こうと、どれだけ傷付けようと、狂気という深淵の向こうにある「白」を、僕はつかみ取らなきゃいけないんだ。
segmentation fault
追手が来るまでの時間は短い。数々の脱走者を仕留めてきた私が言うのだから狂いは無い。だから早く、一刻も早く、ここを脱出しなければならない。壁を破って別の区へ移る、「セグメンテーションフォルト」を起こさなければ――。
放課後はnullでいっぱい!
俺の周りには変人しかいない。いつも入れ物を溢れさせる奴、でかすぎるものを運ぼうとする奴、何でも無理やり数字にしようとする奴。そして――「ぜっったいある! あるったらある!」。無いものを「ある」と言い張る、どうしようもない奴だ。
無敵のリボン
陽子はいつも腕にリボンを巻いている。雨の日も風の日も、いつでもリボンを巻いている。どうしてリボンを外さないのか、私が彼女に問うと、彼女は言った。「これを巻いていれば、わたしは無敵だから」と。
空の青は眠らない
この町には夜が無い。戦時中に政府が用いた魔法兵器の力で、「夜」が消し飛ばされたのだ。代わり映えのしない青空を見上げていると、見知らぬ少女が隣に立つ。「もう一度、星を見たくないですか」。彼女の言葉が、眠らぬ空を揺るがす。
古いパーティの招待状
亡くなったおじいちゃんの遺品を整理していたら、古ぼけた一通の招待状を見つけた。同窓会へ誘う内容だ。おじいちゃんは、どうしてパーティに出席しなかったのか――気になった私は、差出人の女性を探すことを決意する。