自由感想フォームへ寄せられた感想

照風めめ

照風めめです。先に少しだけ宣伝をしますと、運営座談会というラジオ企画で586さんにハワイティ杯についてなどいろいろ聞いてきました。
配信は終了していますが、動画としてYouTubeに投稿しています。
586さんがハワイティ杯などに懸ける想い、企画運営の苦労や楽しいことなど話していますのでこちらからどうぞ。バックナンバーを選択すると聞けると思います。→http://pokenovel.moo.jp/zadankai/top.html

●パラメータについて
今回は各作品に感想に加えてパラメータというのをつけています。
アイデア:単純にアイデアとして面白いかどうか。原作忠実でも、原作をどう利用しているか、などもアイデア。
読みやすさ:字数対効果もここでは含んでいます。単純に文章として読みやすい(特に初見で)+字数に対してストーリーにどれだけ効果を与えられているか。
読後持続力:読み終わった直後の読了感だけでなく、しばらく経ってもタイトルを見て「この作品こういう作品だった!」と読み終わっても印象が続いているかどうか。言ってしまえばオチのインパクト。メッセージ性があればあるほど印象は残りやすいと思ってます。
△→まだまだこれから 〇→いい感じ! ◎→すごいと思います

個人的な短編の面白さって、面白さ=アイデア×読みやすさ×メッセージ性だと思うんです。
ですので、(メッセージ性に関しては少し私見が強すぎるので希薄化して)それらをパラメータとしました。
ただしこれは単なるパラメータですので、作品の評価(☆)とは別物であることをご理解ください。
◎が多いから☆5ではないし、△だらけだから☆1ではない。また、△だからといって気に病むことは決してありません。なにせまだまだ皆様は無限の伸びしろがあると思います。自分の長所と短所を認識し、さらなる高みへ駆け上がってください。

●照風めめの私見
☆に関する話です。これまた私情なのですが、あらかじめ言っておきます。
私、グロ系(R-15、18G)が苦手です。パラメータに関してはなるべく均等に評価をしようと努めていますが、申し訳ありません。作品の評価(☆)に関しては、ちょっと苦手な作品は……という風な対処になってしまいます。ご了承ください。
また、個人的にはカタルシスを求める、命に意味を求める傾向にあります。特に文章が普通以上の作品に対して、カタルシスがあってほしいと思っていますので、それに応じた評価を与えることになると思います。また、キャラクターが死ぬ作品に対しては、そのキャラクターが死ぬ意味とは? と考える人なので、死を娯楽とする作品とは相いれない所があると思います。反対に、そのキャラクターがきちんとその世界で「生きている」と感じられた作品に☆を多く与えている印象です。
言い訳ですが、スケジュールの都合上事細かく作品を精読できていませんので、作者様の意図を汲み取れていない可能性が十二分にあります。すみません。その際はまた別に感想投げれたらいいな……。いいな……。

●感想
いや~。さすがストコンの流れを汲んでいますね。ザックザク死んだりダムに沈みますね(笑)
586さんともお話したのですが、これがハワイティ杯の傾向と言いますか。でも計算してみたら死亡率は40%(後述)なんですね。たぶん死亡有作品の重さというかインパクトが違ったんでしょうか。
作品個別の感想は各作品ページから見れると思います。……見れるよね。
なのでここではこのコンテストを通しての感想をまとめたいと思います。
実は短編コンテストの作品を読むのが久々で、ここ二年程はほとんど書くのも読むのも長編メインでやってました。書くに至っては数年短編書いてない気が……。
ラジオの中でも触れましたが、やはり短編というのは長編書きからすれば難しい。なにせ決められた尺の中でキャラクターにバックホーンを与え、然るべきエピソードを経て、あるべきオチへと導かないといけない。
でもそんな困難を乗り越えて、書き上げて投稿できたあなたはエラい! そして素晴らしい!
評価については当然ですが私情を多く入れています。というのは先に述べた通りで。
その中でもゲームならではの味をうまく活かした作品。或いはアローラという風土を活かした作品。そういった作品に特に惹かれた気がします。
作品全体の傾向としては原作の島巡りに対する問題点、カプの村、スカル団やエーテル財団絡みの話も多く見受けられたと思います。
特に後者は結構暗い話が多かったので、作品が長いものほどそういう暗い印象のモノが多かったかな? という雰囲気。アローラという表面上陽気な土地に対し、割と辛辣な。そういった作品が揃ったなと思います。
ポケモンのチョイスとして、メテノとオニシズクモがここまで出るのも結構意外でした。ラランテス、グソクムシャ辺りがもっとありそうな感じでしたが控え目でしたね。それとイーブイの根強い人気、安定のアローラキュウコン。
ただやはり意外なポケモンが出た作品ほど個人的には胸を打つものが多かった気がします。
別に王道なポケモンが嫌いだとか、そういった作品を否定しているわけじゃないんですが、やはり王道に対して横道(うまいこといった)のポケモンを使うとなれば考え込まなくちゃいけないんですよね。そこが如実に出てきたのではないか。なぜそのポケモンを使うか。ではそのポケモンでどうするか。という発想の力がそこにあったと思います。
いや~、改めて作品タイトルをずらりと眺めればよくこんだけ読んだもんだ。そしてなにより書いてくださったもんだ!
本年はポケモン小説界を活発にしよう。と考えていますので、結果発表や感想会などアフターの方でも参加できるか分かりませんが、盛り上がることをお祈りしています。
がっつり短編を読めて楽しかったです! また皆さんの作品を読む機会があることを心待ちにしています。

●総評
皆さま投稿、投票お疲れさまでした。そして主催の586さんも運営お疲れ様です。
60作を超える作品が集った短編小説コンテスト、創作活動や企画運営を何度も経験してきましたが、初めて見ました。
長い作品短い作品、どれも皆さんの意気を感じました。残念ながら34番は読むことが出来ませんでしたが、それ以外の作品を読み通して思ったことを募りたいと思います。

ここには皆さんの大好き、が詰め込まれていたと思います。
自分が好きな傾向、テーマ、ネタ、キャラクターetc...。残念ながら私見に書きましたように、私とは趣向が合わずに☆を低く見積もった作品もございます。
ですが、その「好き」という気持ちを決して忘れずに今後も創作活動をしてください。
万人からそりゃ好かれる作品を書きたいという欲はあると思います。ですが、商業作家でない我々にその義務はありません。
なぜ我々は創作をするのか? それは我々が欲する概念、空想、憧憬をデータとしてでも形とするためです。
そんな我々が欲する者をかなぐり捨ててまで創作する意味。それは金や地位、評判といったあくまで他者から与えられるものです。ですが見失わないでいただきたい。創作する側というのは与える側であるということを。夢、希望、笑顔、感動。そういったものを他人に与えることが出来る。これが創作する側のみ出来る事であり、至上の喜びだということを。
私の感想が辛辣、あるいは私以外の感想でとても辛辣な事が書かれていたりして、心が折れる。そういった人もいるかもしれません。無論、無理に立ち上がって即座に筆を取れとは言いません。ですが、また貴方の作品を読める機会を待ち望んでいます。
短編コンテストはたくさんの人から感想をもらえる機会。客観的な視点を得て、それを自分なりに昇華することで次の足掛かりにしていただければ。私はそう願っています。

●おまけ:統計
固い話は終わりにして、ハワイティ杯全体の統計についてのお話。
【私が評価で与えた☆の数】
☆…8作
☆☆…19作
☆☆☆…17作
☆☆☆☆…11作
☆☆☆☆☆…6作
平均の☆の数は2.8なので、まあまあそれなりに割り振ったのではないでしょうか?

【ハワイティ杯の作品の長さ】
とても短い…18作
短い…20作
普通…8作
長い…2作
とても長い…13作
それぞれを上から順に1、2……5として、平均すると2.54。上記の分類だけで計算したもので、文字数の計算はしていません。ですから、あまりアテにはなりませんがハワイティ杯としては「やや短い」が長さの平均となると思います。
ついでですから、長さに応じて作品に与えた☆の平均値もとってみます。

【長さ別☆の数】
とても短い…1.83
短い…2.75
普通…3.13
長い…4.50
とても長い…3.77
長い、は二作しかなくて4と5を投じたため平均値が異常に高い。まあ統計的にはアテになりませんな~。
ですので他のをメインに考察しますと、全体的に字数が長ければ評価が高いという結果になります。
前述しました通り、短編の面白さ=アイデア×読みやすさ×メッセージ性 だと思っています。
長ければ長い程、アイデアを十二分に活かし、主題(メッセージ)が見えてきたためでしょうか。
ですがあくまでこれは傾向、統計の域を出ません。短い作品でも☆5は出してます。とても長い作品でも☆2は出してます。
今回以外。仮に第二回があったとして、同じ統計とったとしてもこれは保証されないので、あっそう。ふーん。くらいに思ってくれれば結構です。

次に「作中で死者が出た作品の割合」
物語の中で死者が出た作品のパーセンテージです。死を作品のネタとして扱った、を定義としますので、現実には死んでいなくともそうであれば死扱いです。微妙なケースが多々あるので、以下に分類例をまとめます。また、死がぼかされている場合カウントし損ねている可能性もあるので、娯楽程度でお願いします。
〇死をカウントするケース ジョークを含み、人やポケモンなどの死を主にするもの
・リセットネタ
・ほぼ死んでるだろうけど生死の明記が無い
・作外で死んでいるが、死んでいると判明するのが作内の半分以降(29番など)
・現実に起きていない事だが、死が描かれているもの(40番など)
〇死とカウントしないケース 死者がいるからこその物語ではあるが、死を主題としていない
・作外で死んでいる(15、38番など)

【総合死亡率】全体を通して:40.98%
【長さ別死亡率】
とても短い…33.33%
短い…30.00%
普通…75.00%
長い…100.00%
とても長い…38.46%

圧巻の死亡率ですね。逆に生存率は59.017%なので、58.6%に収束するのか……?
例によって長い、は二作しかないので何とも言えませんが普通が75%というのもすごいですね。普通と長いが率先して殺しにかかってるので、トータルで見れば40%に乗ったのだと思います。
長々と枠を使って申し訳ありませんでした! 以上です。

浮線綾

ありがとうございました。たいへん勉強になりました。
 個人的には前回のホワイティ杯よりも作品のレベルが格段に上がっている印象です。字数上限の増加やテーマ制限が無いことなどいくつか原因は思い浮かびますが、とにかく読みごたえがある作品が沢山あって、最初から最後まで楽しませていただきました。1番に投稿しておいてよかった。

 私から特に申し上げたいのは、もし学部生レベルの知識と思考力でよろしければ、ポケモン小説の法学面からの考察を承ります。
 ポケモンの世界でも死亡・傷害・脅迫・窃盗・詐欺等々ございますでしょ、特にこのようなホワイティな界隈におかれましては。
 ポケモン絡みの事件に関して、具体的には、どのような罪に問われるか、弁護士を雇った場合どのように言われるか、裁判が始まった暁にはどのような進行になりどのような判決が下されると予想されるか、等々……ご依頼いただければ考察いたします。あくまで学部生の空想に留まるということを重ねて強調しておきますが。
 気が向かれましたらお声がけください。何らかのネタをご提供できるかもしれませんし、私は単純に楽しいです。

虹乃空

この度は素晴らしい企画に参加させていただき、誠にありがとうございました。一本の作品を仕上げるという自分の修練になったことはもとより、数多くの魅力的なポケモン二次創作作品に出会うことができ、本当に嬉しく思います。
作品への評価は、文章による表現力・どれだけその情景が浮かんでくるか、を軸にして☆の数を選んだつもりです。誤字や脱字については、読んでいて気になったものだけ、感想欄にてコメントさせていただきました。自作を棚上げにしやがって、と思われる部分もあったかもしれませんが、☆をつけたからには全てgood以上の敬意を伴っていること、ご了承いただきますれば幸いです。

去年の末にポケモンサン・ムーンにハマり、せっかくだから何か二次創作をしてみようか、と思ったところ見つけたのが御コンテストでした。普段はこの名前でインターネット活動をしておらず、ポケモンの小説分野としては新参ですので、参加しようか迷いました。ですが、Twitterやチャットなどで、新参古参関係なくポケモンと小説を楽しんでいる皆様のご様子を拝見し、思い切って投稿して良かったと思っています。
そういう経緯ですので、チャットで触れられていた、拙著に登場する主人公「ハジメ」と「コラッタ」に、作品外の意図はございません。どうも意匠被りがあったようで、勉強不足で申し訳ございませんでした。

ハワイティ杯をとても楽しませていただいたことに、重ねてお礼を申し上げます。投稿してくださった皆様、読んでくださった皆様、そしてなにより主催の586様、本当にありがとうございました!
第二回も楽しみにしています。

SB

『読者の皆さんが人間であるように、書き手の皆さんもまた人間です。モニターやディスプレイの向こう側には、あなたの感想を読む生きた人間がいます。
感想はいかなる内容も検閲されず、またいかなる内容も掲載されますが、その内容の責任はすべて読み手の皆さんに帰属します。自由かつ大胆に、そして礼儀を持って書くようにしてください。』

これだけ規模が大きくなると、管理するだけでも大変だったと思います。
それでも、上記のような言葉を思いつくことができるのはさすがだと思います。

コンテストは、評価し評価される場であると同時に、物書きの数少ない「お祭り」の場だとも思っています。
全て書ききることはできなかったものの、感想についてもなるべく推敲して相手に伝わるものを書こうと心がけました。お気を悪くされた方がいれば、本当にごめんなさい。でも、評価如何にかかわらず、結局は書いた人が一番偉いし、楽しんだもの勝ちなのだと思います。
執筆はもちろん、感想を書くのも、ツイッターで皆さんのツイートを眺めるのも、感想・考察会のログを読むのもとても楽しかったです。
そんな場を提供してくれた586さんに感謝した・「です。
ありがとうございました。

最後に、僭越ながら、この「お祭り」に評価を付けさせてください。
結果はもちろん、文句なし☆☆☆☆☆です。

久方小風夜

作者様方、投票なさった方々、主催の586様、皆様お疲れ様でございました。

今大会は何というか全体的にハイレベルでした。長いのから短いのまでそれぞれがゼンリョクのZ技! って感じでした。
いやぁいいもの読んだ、って感想が多発しました。
自作もたくさんの方に読んでいただけたっぽい感じで本当にありがとうございます。……何か色々スミマセンでした(((

全体を通して今回思ったことがひとつ。
今回、何となくですが、この話は作者さんの作ってる他の話(長編とか)の外伝なのかな? という作品が結構な数見られました。
キャラや舞台の流用、大変結構なことと思います。作者様自身のそれぞれへの理解度が高くなることで動かしやすさも違うと思います。
ただ、ここはあくまで短編のコンテストであり、更に作者が伏せられているということを念頭に置かれた方がいいと思います。
情報の出し方は気を配った方がいいですね。既定の文字数内で、作者様の頭の中にある人物や背景設定をきちんと語っていただきたい。
でないと「このキャラの設定はいっぱいあるんだろうなーでも全然背景が見えないや……」とか「何かいきなり出てきたけどこれ何だろう……」みたいなことになって読者置いてけぼりです。

今回は5段階評価ってことで、今までより評価に苦労しました。慣れないから難しいですね。
全体の評価はちょっと辛めになったかもしれません。ごめんなさい。

繰り返しになりますが、主催の586さんをはじめ、大会に関わった全ての皆様、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。
発売間もなくにこういう大会が開かれたおかげで、サンムーンが一層思い出深いソフトになりました。
よーし、ストーリー周回用ソフト、もう1周してくるかー!