円山翔
評価: ☆☆☆
カルテットと聞いて四重奏という意味を思い返しつつ、しかしTwitterで見かけた感想があまりにも狂気に満ちているようで、戦々恐々としながら拝読を始めました。これまた強烈な……1、2、3を連続で読んでしまった方のメンタルがゴリゴリと削られていく音が聞こえてくる気がします……
1が桃色、牙が表すものは狼。2が赤色。平仮名で書かれているのが、より恐怖を際立ててくれます。3は黄色。サブタイトルがないのがまた不気味で、内容を見て何となく察しました。精神的に追い込まれると狂ってしまう。そんな様子がありありと描かれている気がします。最期はどうなったのか、私にはよく分かりませんが……そして4。――で囲まれた言葉の嵐は、この作品を最初に読んだとしたら何のことだっただろうと分からなかったでしょう。きっとそういう事なんだと思います。悲鳴の、心の叫びの四重奏。
照風めめ
評価: ☆☆
アイデア:〇
読みやすさ:△
読後持続力:〇
めっちゃショッキングでした。
私がグロ耐性ないのでアレなんですが、最後のオチがあまりにも救いが無さ過ぎる。フラフラダンスに対して、ルガルガンがキーの実で混乱耐性という絶望感もさながらでしたが。絶望に次ぐ絶望で頭の中真白です。(ここホワイティ)
昔見たHAPPY TREE FRENDSというフラッシュアニメがちらつきました。
しかもチャット会閲覧でいたんですが、1300円というのがチキンステーキの値段でしたっけ。それを聞いてなお戦慄しました。
あまも
評価: ☆☆
最後のシーンは思わずやっちまえ!って思いました。残酷なシーンが目に鮮やかでした。
来來坊(風)
評価: ☆☆☆
救いのない話、企画の雰囲気としては、こういう類の話が数多くあるのでしょう。
リアリティのあるストーリーだったと思います。事実これに近いことは動物の種類にかかわらず耳にすることがあります。特に黄色が壊れてしまう場面などは、虐げられている存在の行き着く先として、十分にありえるものだったと思います。
不幸→不幸の話だったので、読んでいて感情の起伏というものがあまりありませんでした。もっと高いところから落とすような構成にすれば、もっと強く印象に残ったと思いますが、あまりやりすぎると人に勧めづらくなるので、難しい所ですね(笑)
浮線綾
評価: ☆☆☆☆
☆四つ差し上げます。改稿版もまともに直視できておらず、いまだに作品をしっかりと読めていませんが……。だって怖いんです、それほど筆致が鬼気迫っています。目を逸らさざるを得ないほど恐怖を掻き立てる小説は初めてでした。頭の中でまざまざと恐怖映像が再生されて。
『みつめるしおさい』の作者が最初に読んだ他のハワイティ杯投稿作品、何だったか想像していただけますか。こちらですよ
オドリドリが可哀想すぎて見ていられません。この作品を読んだあと数十分ほど徘徊しながら、オドリドリに救いはないものかと考え続けました。その結果考えたのが、ツイッターの方で載せさせていただいたおデブさんに与えられる厳罰と、オドリドリの取り扱いの規制などです。でもやっぱり絶望しかなくて作者さんを恨みました。なぜ読者の気分を害するような作品を書かれるのかと。しかもろくな教訓も示されておらず、この作品は非生産的だなどと。
まあ芸術作品にいちいち有用性を求めても無意味という結論に至りました。
私の心に恐怖を掻き立てた時点でこの作品はその存在意義を果たしていると思います。
そして正直に申し上げますとこの『カルテット』がハワイティ杯のトップバッターで掲載されることを我が作品が防ぐことができてよかったと私は思っております。こちらの作品のおかげで私は拙作を愛せる口実が増えましたので本当にありがとうございました
カイ
評価: ☆☆☆☆
魅力的でした。というのは、実は途中「これ苦手な表現のやつかな…」と判断し、読むのをやめようと思ったのですが、オドリドリたちと劇場の末路が気になって全部読んでしまいました。悲惨なお話でしたが、色んな意味で心に残る作品です。
はやめ
評価: ☆
ぱちぱちが発狂するシーンに、思わず笑いが生じてしまうほどの狂気を感じました。
何もかも救われない話ですが、それが良い。
虹乃空
評価: ☆☆☆☆
一見壮絶で凄惨、よくかみしめるとただ純粋な生への執着と弱肉強食の理を描いた物語、そのような印象でした。オドリドリ4匹の各視点からの文体が個性があり面白かったです。第三節(黄色視点)のサブタイトルは入力抜け?と一瞬思ってしまったのですが、読後に納得しました。全ての放棄、ぐらいの意味でしょうか。
SB
評価: ☆☆☆☆
最も暗くて救いのない物語を一つ上げろと言われれば、きっとこれ。
桃・赤・黄・紫の4個体出てきますが、各々文体であるとか考え方、死に方がまったく違っており、けれどもすべてに等しく絶望が与えられている点が素晴らしいです。
2番の赤の物語をほぼ全文ひらがなにしたところなど、物語の切り替えがうまくできていたように感じます。
また、3番の黄の発狂ぶりがすごくよかったです。
あえて言えば、文章をもう少し推敲してほしいと思います。
例えば桃が死ぬ直前に
『大きな牙が私の腹に食い込んだ。ぶちぶち、と音がして、血がたっぷりと出た。
とても美味しそうな顔をしていた。』
とありますが「おいしそうな顔」はもったいない表現だと思います。いろいろありそうですが
『大きな牙が私の腹に食い込んだ。ぶちぶち、と音がして、血が溢れ出た。
私がただの肉の塊になるのを感じる。牙が私を引き裂き咀嚼する。』
とかでも、余韻が残ってよいかと思います(もちろん個人の感想ですが)。
あとは「私は馬鹿にする目で見返したかった」も「馬鹿にするだけでいいんだ」ってなるので、表現を変えるともっとよくなりそうです。
ところで、3番にのみ副題が与えられていないようでしたが「私」でどうでしょうか。
彼女を殺したのは、彼女自身ですから。
Ryo
評価: ☆☆☆
なぜか理由はわからないけど中毒性のあるお話でした。
お話としては「逃げたかったオドリドリも、逃げられなかったオドリドリも、みんな無情に死にました」というだけなんですけど、何ででしょうね…
黄色ちゃんの死に様の壮絶さと、最後に紫さんが「実はそこまで酷い生活でもなかった」と淡々と語るあたり、緩急があって良かったと思います。
P
評価: ☆☆
途中で途切れる一人称の語りの生々しさが染み渡ります。チキンステーキおいしそうですね。1300円は観光地価格でしょうか。
それぞれの死因を示すサブタイトルの中でも、狂い果てたが故に自分の死因さえ認識できなかった黄色さんだけが空欄なのがとことん一人称形式を追究していて好印象です。
しかし題名の割に四匹が揃って何かをするシーンがほとんどないことが気にかかりました。短編の四連作と認識していますので全四楽章の方がそれらしかったかもしれない、とも。
ルガルガンたちが名前で呼ばれている一方オドリドリ達は色で呼び合っているのが印象に残っていて、この絶え間なく入れ替わって個体名さえ必要なさそうな中ではカルテットを奏でるほどの協調性や連帯精神を養う余地がなさそうにも思えます。
しかしだからこその別離と各自の末路。彼ら彼女らはどこから来たかも違えば、どこでどう最期を迎えるかもバラバラだったのですね。
エトワール
評価: ☆☆☆☆☆
オドリドリの反逆が成功して欲しいと読者に思わせた直後にそのせいで惨劇が待っていて、外で自由になって欲しいと思わせた途端に守られていた檻から出されたせいで狩られていく。
ただ話が重いだけに留まらず、念入りに良い意味でやられた印象。
各種ダンスにラム(キー?)の実とゲームの要素もしっかり組み込まれていて嬉しい。
フィッターR
評価: ☆☆☆☆
そして誰もいなくなった。あゝ無情。食われる側の一人称視点でひたすら進んでいくのがなおさらえげつない。
3番目の章が特にインパクトが強かったと思います。この章だけタイトルが付いていないのはどんな意図があるのでしょうか。知りたいですね。
久方小風夜
評価: ☆☆☆☆
アローラはおいしい。
飛んで逃げないように羽を切らないだけ有情なのかその逆なのか。悲惨な死に様が大変おいs……いや何でも。
4種類のオドリドリの特性を生かしてていい感じですね。経営の在り方はともかくとしてこういう興行自体は本当にありそう。
黄色以外は何らかの形で誰かの胃袋行きなんですね。肉付きよさそうですもんね。気持ちはわかる。
アローラはおいしい。
くろみ
評価: ☆☆☆☆☆
最高に大好きです。翼を持って自由に飛び回るような生き物が、撃ち落とされてもがく様子(比喩表現でも直接表現でも)は心にグサグサきますね。4匹が最期に見た光景は違えど、四つで一つだったのかなあとか色々と考えることがあります。
それはそれとしてオドリドリおいしそうです。
GPS
評価: ☆☆☆
性格の違いがよく描かれてる
紫の、言うこと聞けばここはある種の理想みたいな考え方といざ外に出てすぐ死ぬ現実良い
ハタから見れば愉快な娯楽なんだよな?
鳥野原フミん
評価: ☆☆☆
(コメント無し)
砂糖水
評価: ☆☆☆
(コメント無し)
オンドゥル大使
評価: ☆☆☆
ストーリーと語り口で魅せるタイプ。面白かったです。
水雲
評価: ☆☆☆☆
ストーリー性 4/10
文章力 3/10
構成力 6/10
キャラクター 8/10
独創性 9/10
好みかどうか 50/50
一言:大好きです。どうしようもない結末にゾックゾク。飼い主側の背景をあまり描写せず、感情移入を封じているところもよし! オドリドリたちがお互いを安直なNNとかではなく色で呼びあっているのもよし!
合計 80/100 平均 4
逆行
評価: ☆☆
良かったなと思う点は、同じ状況に置かれている中でもオドリドリ達の個性をしっかりと書けている点です。
野性の世界の厳しさを知っている者、知らない者、それぞれ主張が違くて面白いと感じました。
文章の方も特にあらもなく。
至って平凡な文章ではありますが、これでバランスが取れているように思います。
ただ、こういうオチにするのであれば、もっと面白くないと駄目かなあとという気はしたので星の数は厳しめです。
こういう救いのない話は落ちる部分しか書かなくて良いのに対し、救いのある話は落ちる部分+持ち上げる部分を書かないといけません。
なので救いのある話の方が、書くのがニ倍大変だと考えます。
100点のハッピーエンドの小説に勝つには200点取る必要があるかと思います。
この小説は話自体は良く出来ていると思いますが、ストーリー自体は割とありきたりで、決して深みがあるとまではいきませんでした。
なのでもうちょっと凝った話にするか、登場人物の心理を掘り下げて話に深みを出すかしないといけないと思います。
それさえできれば評価がもう少し上がりました。
禍月アオ
評価: ☆☆☆☆
四羽それぞれ違う個としてよく表れ、最後は皆同様にぞくりとした気分になるオチが非常に強烈でただひたすらに生を求めようと生きて踊って呆然として恐怖して狂って想って散っていった姿がとても切なく印象的でした。たまたま人間に目を付けられてしまっただけという世の中ではよくある事でもオドリドリからしてみれば理不尽の一言。素直に可哀想とか安い同情を向けてはならない一作。私は好きです。
リング
評価: ☆☆
ブラッディが来るのはえーよ! このハワイティ杯が586さん主催であることを思い出させる作品でした。
見た限りの印象では、なんというか雑で、下品なグロだったという印象を受けました。脅されたからといって、捕まえたばかりの野生のオドリドリがすぐさま洗練された踊りになるとは思えませんし、すぐに殺して取り換えるというようなやり方はレンジャーやら警察やらなんやらに目をつけられないとも限りません。
グロを書きたいがためのグロと言った感じで、そういった性癖でもないと受け入れがたいようなイメージでした。
終盤の死の踊りも、滅びの歌のような踊りを覚えるのであればありだったかと思いますが、特異な個体でもなしにそれを使うのはちょっとおかしいかなと思います。
門森 ぬる
評価: ☆☆☆☆☆
>後ろには、三匹の同じ囚われ者がいる。
・他の箇所では 居る と漢字表記が用いられています。
>暫く歩いて、観客の声も聞こえなくなってくる頃
・他の箇所では 来る と漢字表記が用いられています。
>私達を捕えて、ここで無理矢理躍らせる、とても酷いニンゲンだ。
>「一日数回仕立てて躍らせるだけでそれ以上だしな」
・躍らせる → 踊らせる
>私達だけが、どうしてこんな所で、こんな目に遭っているんだろう。
・他の箇所では ところ とひらがな表記が用いられています。
>うるさくしてると、あのデブがルガルガンを連れてやってきた。
・他の箇所では 来た と漢字表記が用いられています。
>何故、こんな時に踊るの?
>今日も踊らなきゃいけないときがやってきた。
・時 と とき の表記が統一されていません。
・4章内で ない と 無い の表記が統一されていません。
>その踊りから電気が染み出してきた。
・他の箇所では 来た と漢字表記が用いられています。
>大抵、他の捕えられた他の奴等は、
・他の が重複して用いられています。
・4章内で いく と 行く の表記が統一されていません。
>見れば見る程、その見る者の内側から入り込んでどろどろと、
>踊りも毎日疲れ果てるほどやらなくて良い。
・程 と ほど の表記が統一されていません。
>人間の暮らしに溶け込んで生きるのは怖すぎる。
・他の箇所では 過ぎる と漢字表記が用いられています。
北埜とら
評価: ☆☆☆
こういう割りきったの、好き!!笑 いやあ弾けてましたね。特にぱちぱちの発狂は見事でした、フフ、何回読んでも好きですコレ。ただ個人的な好みの問題としてなんか救いが欲しかったです!! ただただ彼らがむごたらしく死んじゃっただけじゃないですか! なんのために殺したんですか!! もう~!!
小樽
評価: ☆☆☆
(コメント無し)
にっか
評価: ☆☆☆☆☆
(コメント無し)
No.017
評価: ☆☆☆
なんで私は休日の夜にこんなにダメージ負っているんだ。そう、斬撃の後になんとなく読んでしまって、そして深夜に沈んだんだ。なんつー鬼畜小説を……。私のハートはもうボロボロ(hurtfull)だよ……。
カルテット、つまり四重奏。四羽の死にざまと悲鳴の四重奏。そうだよね現地の人からすりゃ、オドリドリおいしそうに見えてるかもね。でも読み飛ばせるものなら読み飛ばしたかった。ひたすら悲鳴しか聞こえなくて怖かった……なんの罰ゲームなの? ホワイティ…イッツァホワイティワールド。
あと、私が深夜に「えらいもん読んじまった…」と呟いてたら、それを見てうっかり読んじゃったポケモン水彩クラスタが「すごくいい…」「なんか開けてはいけない扉を開いてしまったかもしれないです、、、」とか言い出して、新たな何かに目覚めたんで報告しときますね。責任とってください。
以下、感想。
・四匹の書き分けうまかった。特にまいまいの性格や分析がクールで好きだった。
・1234のうち、3にだけサブタイがついてないのは、意図的なものだろうか? 死因が自分の技だからかな?
・まいまい仕留めたジュナイパーの描写がなんかかわいかった。かげぬいの描写かっこいい。島めぐりのトレーナーってこういう風に食料ゲットして、マケンカニと一緒にシチューにしてると考えるとワイルドっつーかなんというか……
・ルガルガン怖い
あきはばら博士
評価: ☆☆☆☆
何を食べればこんな発想が出てくるのだろう?
炎のチキンステーキでも食べたのかな?
小樽(感想送付)
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(コメント無し)
ion
評価: ☆☆
作中での言及があるように、生物はこういう恐怖に晒されうる可能性を秘めているわけでして、それは人間という種に搾取された状態でもそれ以外の種に脅かされた状態でもそれほど変わらず、私たち人間はたまたま今比較的、圧倒的に強い側にいるに過ぎない。
アローラの発売前の下馬評、弱肉強食をうまく描いていますね。俺もパチパチオドリドリのように狂ってみたかったという意味などでエモい。
586
評価: ☆☆☆☆
このお話も印象的でした。今回のコンテストはオドリドリをフィーチャーした作品がいくつかありますが、インパクトという観点からはこのお話が最強だったと思います。
とんとん
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5573
評価: ☆☆☆☆☆
(コメント無し)
わかさぎ
評価: ☆☆☆☆
(コメント無し)
匿名
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(コメント無し)
おそば
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(コメント無し)
ta
評価: ☆☆☆
(コメント無し)
ロックファイター
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(コメント無し)
きとら
評価: ☆☆☆
(コメント無し)
かねの
評価: ☆☆☆☆☆
(コメント無し)
クロコダイル
評価: ☆☆☆☆
(コメント無し)
まーむる
評価: ☆☆☆☆
SM発売前から、オドリドリというポケモンが紹介された時から、ブラック劇場で働かされて逃げようとするものの無惨に死んで行くという構想が何故かあって。
それをアウトプットしただけって感じ。
執筆期間は3~4日。書いてる時ノリノリでした。
自分的な評価は☆4。twitterのタイムライン見る限り結構色んな影響を与えられたみたいだし。
もう二度と読まないだろうっていうある人の感想見た時は笑って、やった! って思ったのと同時に少し凹んだ。