Subject #141658

Basic Informations:

Subject ID:
#141658
Subject Name:
すてられぶね
Registration Date:
2014-11-22
Precaution Level:
Level 1

Handling Instructions:

本案件で扱う事象は確保が事実上不可能であると推定されるため、情報の拡散を防止する活動が主体となります。ネットワーク上で本案件に関する言及が見られた場合は、対象が実在しないこと、確度が低く質の悪い噂であることを伝えてください。必要に応じて、虚偽の内容を流布することも認められる場合があります。

現在のところ、本案件と類似する場所/事象/人物/物品についての存在は確認されていませんが、性質上認識することが困難というのみで、何らかの類似案件が存在する可能性は否定できません。例え瑣末であっても、情報の提供や仮説の提示は歓迎されます。

本案件は管理局で認識することに成功した「すてられぶね」を対象としていますが、同様の事象が別の形で発生している可能性も否定できません。仮に同様の案件が発見された場合は、速やかに管理対象に加える必要があります。

Subject Details:

案件#141658は、2014-11-21を境に不特定多数の一般市民の間で言及されるようになった「すてられぶね」というオブジェクトまたはロケーションに関する情報、及びそれに関連する一連の案件です。

管理局の広範な調査で、これまで「すてられぶね」という名称に合致するオブジェクトまたはロケーションは存在していないことが判明しています。過去の記録においても、一貫して「すてられぶね」という名称で言及されるオブジェクトまたはロケーションは存在していません。名称から恐らく座礁した船のような存在と推定されますが、ホウエン地方全域に渡って過去50年以内の船舶事故、あるいはそれに類する事件・事故・出来事についての徹底した調査によっても、「すてられぶね」の特徴を満たすものはありませんでした。

この「すてられぶね」という名称が初めて出現したのは2014-11-21と推定されますが、いくつかの記録はそれ以前、少なくとも10年以上前から「すてられぶね」が何らかの形で存在したことを示唆しています。これが「すてられぶね」の実在を示すものなのか、「すてられぶね」そのものが特異な方法で自分の情報を挿入したのかについては、未だ意見が分かれています。

一般市民の会話において、「すてられぶね」はしばしば実在するものとして言及されます。ほとんどの場合、提示された情報が指し示しているものは「すてられぶね」ではなく、ホウエン地方108番道路からアクセス可能な特別保護区である「シーキンセツ」に該当します。2014-11-21以前で、シーキンセツが公的にも、また俗称としても「すてられぶね」と呼称されていた記録はありません。「すてられぶね」とシーキンセツの具体的な関連性は不明です。

初めて「すてられぶね」というキーワードが言及されてから、これまで局員によっていくつかの仮説が提示されてきました。これらはいずれも明確な根拠を持ちませんが、同様に反証に足る根拠も存在しません:

1.別の特異な事象によって「すてられぶね」に関する情報が挿入された
管理局が知り得ていない異常な現象、または異常な現象を起こす生物/物品により、「すてられぶね」の情報が広範に渡って挿入されたという仮説。もしこの仮説が正しければ、「すてられぶね」以外にも何らかの「挿入された」情報が存在する可能性があります。
2.別の特異な事象によって「すてられぶね」に関する情報が隠匿されていた
仮説1とは逆に、「すてられぶね」はシーキンセツを指す名称だったが、何らかの理由により2014-11-21までその情報が隠匿され、認識できなくなっていたという仮説。情報が隠匿されていた理由や、2014-11-21に隠匿が解かれた経緯は不明です。
3.管理局が「すてられぶね」に関する情報を知ることができないようコントロールされていた
仮説2の派生です。一般市民の間に混乱が見られないこと、現時点で「すてられぶね」を異常な現象だとしているのは当局のみであることから、別の個人や組織がかく乱の為に「すてられぶね」の情報に管理局がアクセスすることができないようにコントロールしていたという仮説。一部の局員はこの仮説を支持し、警戒レベルを最高の「5」へ引き上げることを提案しています。提案は現在保留されています。
4.実際に「すてられぶね」が存在している、あるいは存在していた
ほとんどの情報が誤った知識・認識に基づいたものであり、それが広範に渡って拡散された結果、実際には「すてられぶね」は存在する、もしくは存在していたが、正確な情報を得るのが極端に難しくなっているという仮説。2014-11-21以前は名称も含めて不正確な情報が氾濫していたと考えれば、この仮説が成り立つ余地はあります。
5.元々シーキンセツは「すてられぶね」と呼ばれていたが、その関係性を「異常」だと誤認させられている
そもそもシーキンセツが「すてられぶね」と呼ばれるのは特段異常の無いことだが、何らかの特異な事象によって「異常」だと誤認させられているという仮説。仮説3同様、この事象は管理局の関係者に対してのみ発生している可能性もあります。
6.異常性を持つのは「すてられぶね」ではなくシーキンセツである
何らかの特異な事象により、かつて「すてられぶね」だったものが「シーキンセツ」に置換されたという仮説。これは物理的なオブジェクトの置換に止まらず、2014-11-21以前まで「すてられぶね」と記述・認識されていた情報が一斉に置き換えられた可能性があります。「すてられぶね」は新たに出現したのではなく、置換時の不備により情報として消去し切れなかったのではないかというものです。

現時点においては、「すてられぶね」に関する情報は相応の異常性を持つものの直ちに危機的状況をもたらすものではないとして、警戒レベルは最低の「1」としています。ただし何らかの追加情報が得られ、警戒レベルの見直しが必要と判断された場合、現在のレベル設定は直ちに破棄されることとなっています。

Supplementary Items:

本案件に付帯するアイテムは公開されていません。

管理局の判断により、付帯資料に付いては秘匿する方針が定められています。時間/次元に掛かる案件を取り扱うことのできるセキュリティクリアランスがあり、かつ情報を開示することが必要であるとみなされた職員のみ、限定的にアクセスが許可されます。

→付帯資料にアクセス