エリア#80060の区域内には人や携帯獣を立ち入らせず、周囲を高さ3メートルのフェンスで囲ってください。内部に立ち入ることの危険性は少ないと推測されますが、エリア内の調査を実施する場合、実施に先立って詳細な調査計画書を提出し、調査の目的を明らかにしなければなりません。エリア#80060そのものは特徴の無い空き地であり、目立って調査が必要なオブジェクトや建造物は存在していないことが分かっています。
エリア#80060の持つ特異性のために、これまでに複数の要注意団体が制圧を目論んで攻撃を仕掛けてきています。案件担当者は必要に応じて警備を強化し、これら要注意団体による攻撃を退けることを徹底してください。当局が捕縛した構成員による証言は、エリア#80060に当局が把握していない何らかの未知の性質があることを示唆しています。エリア#80060を保全すると共に、要注意団体がエリア#80060の制圧に乗り出す理由についても突き止めなければなりません。
案件#80060は、長期に渡って特異な現象が発生している区域(エリア#80060)と、それに掛かる一連の案件です。
エリア#80060はホウエン地方サイユウシティ南東部に位置する、およそ80平方メートルの小さな空き地です。内部には建築物などは存在しません。このエリアの特異な点はただ一つであり、端的に言えば「雨が止むことなく降り続けている」という言葉に集約されます。エリア#80060では周囲の天候とはまったく無関係に、常に一時間に15ミリから20ミリ程度の強い雨が降り続いています。
少なくとも10年以上前から、エリア#80060の降雨は始まっています。これまでの観測中に、一度でも天候が変化したという記録は存在しません。当該区域は当局が関知する以前から「雨の降り続いている場所」としてごく一部の人間に知られており、降り続く雨によって近隣とはやや異なった生態系が構築されていました。当局は雨の降り続いている区域をエリア#80060として隔離し、異常なロケーションのひとつとして管理しています。
エリア#80060は当局による観測が開始されてから、範囲が拡大する兆候も縮小する兆候も見せていません。一貫しておよそ80平方メートル以内の区域にのみ強い降雨が続き、周囲には通常の降雨に伴うものを除いた影響を及ぼしていません。周辺は無人であり、アクセスの利便性も低かったために、地域住民でもエリア#80060の特異性について認識していた者はごく少数に留まっていました。
わずかに得られた情報として、かなり以前にエリア#80060付近で雨乞いをするマリルやマリルリの群れが目撃されたというものがありますが、目撃されてから相当な時間が経過したことに伴い、信憑性の有無を検証することはもはや困難であると考えられています。現在はエリア#80060の起源についての調査は優先度が落とされ、当地域にて降雨が続く原理についての調査に焦点が当てられています。
エリア#80060の「雨が止むことなく降り続いている」という特異な性質のために、エリア#80060及びこのエリアを収容するための拠点であるホウエン地方サイユウシティ第二支局は、複数の要注意団体から散発的な攻撃を受けています。特に、近年ホウエン地方を中心に急速に勢力を拡大させている環境テロリスト「アクア団」は、その行動理念からエリア#80060に強く執着しているようです。同団体が頻繁に不法侵入や襲撃を繰り返すために、以前から常駐の局員のみでは対応が困難であるとの声が上がっていました。同団体の攻撃に対処すべく、ホウエン地方サイユウシティ第二支局には機動部隊アルファ-サファイアを常駐させる方針が固められました。機動部隊アルファ-サファイアは、2009年9月より支局に駐留する予定となっています。
本案件に付帯するアイテムはありません。