Subject #92647

Basic Informations:

Subject ID:
#92647
Subject Name:
表示名称書き換え
Registration Date:
1999-05-12
Precaution Level:
Level 2

Handling Instructions:

現在携帯獣預かりサービスを提供している民営及び公営の計14事業者から、預けられている携帯獣の表示名称が意図せず変更されていないか、また変更されていた場合のパターンが事象#92647と合致するものでないかについて、週次で報告が行われることになっています。案件担当者は報告内容を確認し、事象#92647が発生していないかの判断を行ってください。機密情報保持の観点から、事業者に対して本案件の情報は提供されないことになっています。

事象#92647が発生していると判断した場合、記録日時及び記録者と共に、当該携帯獣の種族及び表示名称を記録してください。表示名称の記録には専用のソフトウェアを使用し、記録誤りを未然に防止します。担当者は表示名称が意味する内容について解析を行うと共に、何らかの知見が得られた場合は直ちに上長へ報告することが推奨されています。

Subject Details:

案件#92647は、携帯獣預かりサービスに保管されている携帯獣の表示名称が不明なタイミングで変化する事象(事象#92647)と、それに掛かる一連の案件です。

1999年4月中旬頃、携帯獣預かりサービス事業者のシステム部門担当者から「監査ログに残っていない操作を確認した」との通報が為されました。通報内容を確認し事案発生の虞有りと判断したオペレーターはその場で証拠保全を指示し、担当者は指示通り発見時の状態で全データを保全しました。その後各種資料のコピー及び携帯獣について当局への引き渡しが行われ、初期調査が実施されました。初期調査によって当該事案が案件として管理すべき性質を持っていると判断され、案件立ち上げが承認されました。

事象#92647は、長期間に渡って預けられている携帯獣について、システム上の表示名称が何らかのルールに沿って意図せず変更される事象です。事象#92647が発生する条件となる預け入れの期間について正確な期間を特定するには至っていませんが、これまで発生した事案については、最短でも六ヶ月以上継続して預けられていた携帯獣が対象となっています。表示名称が変更される携帯獣の種族的な偏りは観測されていません。同一条件を満たす携帯獣が複数存在する場合、すべて変更されるケース/一部のみ変更されるケース/まったく変更されないケースのいずれもが確認されています。名称変更の正確なルールは不明ですが、これまでに使用された文字は例外なく半角英数及び記号、かつ5文字となっています。

変更されるのはあくまで人間が識別のために使用する表示名称のみであり、携帯獣そのものについては一切の変更が加えられないことが分かっています。監査ログに記録がなされないまま表示名称が変更される理由は不明です。これまで収集されたシステム操作ログ及びネットワークログからは、対象の携帯獣について何らかの操作が行われた、あるいはその可能性を示唆する情報、及びログが改竄された痕跡は一切検出されていません。

本稿執筆時点において、事象#92647は計52回確認されています。発生が確認された携帯獣預かりサービス事業者は計12で、こちらに関しても統計的な偏りは観測されていません。以下はこれまでに発生した事象#92647による表示名称改竄記録の抜粋となります。抜粋はすべて「元の表示名称(改竄後の表示名称)」と表記しています:

[事象#92647-1]
[事象#92647-9]
[事象#92647-12]
[事象#92647-15]
[事象#92647-22]

事象#92647が発生した携帯獣の所有者については、親族や近親者から捜索願が出されているケースと出されていないケースが混在していますが、これまでのところ全員が消息不明であることが分かっています。消息不明となった時期と事象#92647が発生する時期の厳密な相関関係は不明ですが、事象#92647が所有者の失踪に関連しているか、あるいは所有者の失踪が事象#92647の発生と何らかの関係があるとの仮説が提唱されています。

Supplementary Items:

本案件に付帯するアイテムはありません。