若帰り

概要

おはなし

あらすじ
死者がかつての姿で一週間だけ戻ってくる「娑都還り(さとがえり)」なる風習のある、山辺市は甚三紅(じんざもみ)区。高校生の少女・美加の家にも、十年前に亡くなったおばあちゃんが帰ってくる日がやってきた。お赤飯を炊いて、鯛の尾頭付きも作って、大好きだったおばあちゃんを出迎える準備を張り切って進める美加。ところが帰ってきたおばあちゃんは、思いもよらぬ姿をしていた。

 「この先輩みたいな人……まさか!?」
 「帰ってきたよ、みーちゃん」

すっかり若々しくなって戻ってきた「おばあちゃん」に、美加はただ戸惑うばかりで……。
登場人物
美加
高校生の少女。こざっぱりしたショートヘアが特徴。生まれも育ちも甚三紅で、「娑都還り」も日常的な出来事だと思っている。いつも優しく遊んでくれたおばあちゃん・菊子の帰りを心待ちにしていたのだが……。
菊子
美加のおばあちゃん。享年八十三歳。お盆を迎えた八月中旬、一週間だけかつて住んでいた家へ戻ってくることになった。美加と同い年か一つ年上くらいの若々しい姿で現れて、困惑する美加に親しげに話し掛ける。その真意や、如何に。
ちょっと立ち読み
サンプルページ

頒布物情報

配布形式
書籍(紙媒体)
配布物概要
一次創作/短編小説/40P
レーティング
全年齢対象(制限なし)
頒布価格
\200


Written by 586.