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作品に付けた「プロジェクト名」について

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お話に付けている内部名称について

自分が書いているお話にはすべて半角英数で「プロジェクト名」を付けていて、内部での管理は日本語の作品名ではなくそちらで行っている。以前はお話のアドレスでも見かけることができたのだが、サイトの改装に伴って管理の方式が変わり表には出てこなくなった。今回はいくつかの作品について、付けたプロジェクト名とその由来について説明したい。

みずいろボーダーライン: "borderline"

作品の所在

/bookshelf/table/10

解説

これはそのままと言えばそのまま。タイトルの一部でもあるし、それに加えて作中で様々な「ボーダーライン」に触れることを念頭に置いて付けたもの。

シズちゃんのバッジ: "restart"

作品の所在

/bookshelf/table/15

解説

最終話直前の第49話のサブタイトルにもなっている。シズちゃんがジムリーダーとしてリスタートを切ること、人生はその気になればリスタートを切れるのだ、という思いを込めてこの名称に。後は同時期にこのタイトルの楽曲を何度も何度もリピートしていたのも大きな理由。

弾けたホウセンカ: "balsamina"

作品の所在

/bookshelf/novel/538

解説

ホウセンカの学名「Impatiens balsamina」に由来。「balsamina」という言葉の見た目と響きが気に入ったので用いた。

雨河童: "sink"

作品の所在

/bookshelf/table/17

解説

この「雨河童」は企画当初「水底の記憶」というタイトルで進めていて、終盤でより作品の雰囲気に沿うと判断した「雨河童」に差し替えた経緯がある。「sink」は「沈む・失う」などの意味があり、これはダム工事によって故郷が水の底へ沈むこと、それに伴って大切なものを失うこと……などの展開・イメージが最初から織り込まれていたことが伺える。

布袋とアイパッチ: "prototype"

作品の所在

/bookshelf/novel/559

解説

プロトタイプ。これは当時「人とポケモンの間に生まれた子」を主人公に据えた長大な作品を書く計画があり、「布袋とアイパッチ」はそのプロトタイプになると考えていたことが理由。結果的に長編の方はいったんお蔵入りになったが、ネタとしては悪くないのでいずれ書きたいと思っている。

かごの外へ: "firebrand"

作品の所在

/bookshelf/table/11

解説

firebrandは「火付け役」という意味があり、かよ子が外の世界へ出ることの「火付け役」になったアチャモを強くイメージして付けたもの。アチャモ自体がほのおタイプのポケモンだったことを踏まえてもお気に入りの名称。

海が凪いだら: "funeral"

作品の所在

/bookshelf/table/12

解説

意味は「葬儀」「告別式」で、死去した母を弔うことを通してハルたちが和解する様子を描きたかったから付けたもの。作中では第十二章でその色が特に濃く出ている。これは直球型と言える。

ネネちゃんの手は汚れている: "resentment"

作品の所在

/bookshelf/table/14

解説

サチコの嫉妬(resentment)がすべての引き金になる、ということを踏まえて付けたプロジェクト名。あとこの頃長編は「re~」から始まるプロジェクト名にしようと考えていたことも一因。ただしこのルールは翌年の「かごの中で」で崩れてしまう。

かごの中で: "nightmare"

作品の所在

/bookshelf/table/13

解説

佳織の退部が彼女を取り巻く人々にとっての「悪夢」となったこと、彼女と一番親しかった愛佳にとっても例外ではなかったこと、そして他でもない佳織自身が誰よりも大きな「悪夢」を見ていたこと――といった作中の描写に加えて、このお話のモチーフになった「星のカービィ 夢の泉の物語」のラスボス「ナイトメア」にも引っ掛けている。

ハートのたまご: "archetype"

作品の所在

/bookshelf/table/8

解説

このプロジェクト名は二つの側面から命名されている。一つは作中のフィオネ及びマナフィの描写に絡んでのもので、フィオネはマナフィの、マナフィはフィオネの「原型」と取れると解釈したことから。もう一方はこのお話が自分のずっと書きたかった「子育てモノ」「入れ替わりモノ」の「典型」となることを目指したため。それくらい気合いを入れたということである。

後のお話は大体日本語タイトルをローマ字表記にしたモノだったり、英語タイトルの場合はそのままそれを使っていたりといった具合である。